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意匠性、施工性はPVCと同等
燃やすと水と二酸化炭素に分解
リベスターフィーノは、着色・光沢などの表面意匠性、表面硬度、防汚性などは従来のPVC系シートと同等だが、加熱延伸による3次元曲面施工にも対応できるのが大きな特徴だ。先に市場投入していた「リベスター」を基材に、裏面に粘着層を設けたもので、主原料はイーストマンケミカルのPETG(商品名「EastarPETGコポリエステル」)を使用している。「原料を単に製膜するだけではなく、独自の薄膜化技術が生かされているのがリベスター フィーノのポイントです」とはフィルム事業部機能製品営業部粘着製品課課長の河野英美さん。
燃焼カロリーはPPやPE等のオレフィン(約11,000kcal)の1/2の約5,500kcalと低く、焼却炉を傷めにくい上、完全燃焼すると炭酸ガスと水に分解されるため環境対応品としても有望だ。また、単色・柄物も豊富で、非PVC系でトータル71アイテムを取りそろえているのは国内でも初めてという。
防火認定については、国土交通省防火認定の、現場施工での「不燃認定」(加熱してから20分間以上、燃焼せず、有害な変形等の損傷を生じることがなく、避難上有害な煙またはガスを発生しない、等の要件を満たすことが条件)を取得。「これは、非PVC化粧粘着シートでは業界初の快挙です」。(河野さん)と自信をのぞかせる。この他、日本鉄道車両機械技術協会の防火認定も取得済みだ。
さて、このリベスター フィーノを採用した「はやて」は、東京・仙台―八戸間を結ぶ、JR東日本の東北新幹線(E2系1000番代量産車両)。低騒音型の新パンタグラフ採用や、間接照明の採用などで話題を呼んでいる新型車両だ。リベスターフィーノが使われたのは、車両の出入り口扉の両サイドの「妻壁」と呼ばれる部分。色柄は、48柄あるリベスター フィーノの木目柄の中から、グリーン車用には木目オーク柄、普通車用には木目チェリー柄がそれぞれ選ばれた。両柄とも、表層にエンボスによる木目の凹凸を加工し、リアルな質感を演出。JR東日本の要望により、既存柄をベースに木目の色を少し濃くするなどの手を加えた特注品となっている。
新型車両以外の既存車両も、5年程度で内装材の張り替えを行っており、今後は東北新幹線全線、さらに新幹線以外の特急車両でも採用される計画だ。とはいえ、内装の大部分はFRPやメラミン樹脂となっており、リベスター フィーノが採用されたのはごく一部分だ。河野さんは、「貼付するだけで、優れた意匠性が演出でき、不燃特性もありますので、今後は貼付場所を拡大していただく方向で進めていきたいですね」としていた。
一説によると、JR東日本はJRの中でも特に環境対応に積極的で、JR西日本やJR東海はやや慎重で、新規材料については実績を重視する傾向にあるといわれている。今回のJR東日本のリベスター フィーノ採用は、多くの車両業界からの注目を集めていることだろう。
建材用途にも期待
非PVC系不燃化粧板の供給もスタート
この他、非PVCでは業界でもトップクラスの豊富な色柄を強みに、オフィス用の内装材としても期待がかかっている。既に、TOTO新宿本店のビルエントランスや、ソニービルのエレベーターホールなどに実績があるが、リベスター フィーノは、非PVC化粧粘着シートでは初の現場施工での不燃認定を取得したため、鋼板や石膏ボード、コンクリートなどの不燃下地材と一体化した「非PVC系不燃化粧板」としても施工できるようになった。河野さんによると、この非PVC系不燃化粧板は、近年、建築業界で増加している「パネル工法」に使えるという。パネル工法とは、予め不燃素材のパネルに化粧シートを貼付し、そのパネルを現場に持ち込んで壁にはめ込む工法で、作用に熟練度が要求されず、作業工程も短縮できることから需要が高まっている。
リケンテクノスでは、不燃材のケイカル(ケイ酸カルシウム)板にリベスターフィーノを貼付した非PVC系不燃化粧板の供給もスタートし、「環境対応型のパネル工法」として拡販に注力している。
これらパネル供給も含め、2003年は、リベスター フィーノの販売実績30万m2を目指す方針。同時に、建材用では単色やメタリック調などの色柄バリエーションも充実を図る。
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