SnapCrab NoName 2018 1 11 7 48 20 No 00 R 千葉大学大学院工学研究院の山田豊和准教授、 稲見栄一特任講師を中心とした千葉大学・京都大学の共同研究グループは、鉄磁石を利用してこれまでの1000分の1以下の薄さとなる世界最薄の有機分子膜作成を実現した。
 昨今、 有機ELディスプレイなど、 非常に薄い膜を使用した家電製品が実現してきている。これにより、壁掛けテレビや曲がるテレビが開発されている。また、スマートフォンのディスプレイにも有機分子膜が使われている。では、何故薄い膜がよいのか。分子膜を薄くできれば、膜作成に必要な分子の量を節約できる。つまり「省資源」化につながる。さらに、薄くすることで、より小さな電力で分子膜を機能させることができ「省エネ」が実現する。
 現在の分子膜の厚さは約0.001mm。これでも十分薄いが、では人類はどこまで薄い分子膜を作れるのか。共同研究グループは、 走査トンネル顕微鏡(STM)観察から、既存の手法で分子膜を薄くしていくと、室温では1個1個の分子が動いてしまい、安定な膜にならないことを発見した。さらに、鉄磁石の力を借りると、この分子の動きがピタッととまり、非常に安定な分子膜となることを発見した。しかも、その分子膜の厚さを0.0000003mmという、現在使われている分子膜の1000分の1以下にまで薄くすることに成功した。
 本研究成果は、平成30年1月10日発行の英科学誌「Scientific Reports」(サイエンティフィック・リポート)にオンラインで掲載される。

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