2018年5月2日、BASFとSolenisは、BASFの製紙用ウェットエンドおよび水処理剤事業をSolenisと統合する提携合意書に署名した。合併会社の2017年の想定売上高は約24億ユーロ、従業員数は約5,000名で、製紙・水処理業界の顧客に付加価値を提供することを目指す。今回の提携の目的は、製紙・水処理業界に対し世界的な顧客志向のソリューションプロバイダーとなる会社を設立することにある。製品ポートフォリオは、製紙業界向けの機能性化学品、ウェットエンドプロセス化学品、製紙工場の水循環用ソリューション、包括的なサービスを総合的に網羅している。また、水処理業界の顧客には、Solenisの質の高いサービスとBASFの幅広い水処理剤プラットフォームの両面で利益をもたらす。規制当局による承認が得られれば、最短で2018年末に契約を締結する見込み。今回の取引の財務条件は非公開。
  BASFは合併会社の株式の49%を保有する。合併会社はSolenis名で事業を運営し、米国デラウェア州、ウィルミントンに拠点を置きます。BASFは合併会社の7名の株主代表のうち3名を任命するが、Solenisの現在の社長兼最高経営責任者(CEO)であるジョン・E・パニケラ氏が、今後も合併会社の指揮を執る。株式の51%はClayton, Dubilier & Rice社が管理するファンドが保有することになる。
 BASF取締役会のメンバーであり、高性能製品部門の責任者であるDr. マーカス・カミースは、「今回の取引は、BASFが積極的にポートフォリオ管理を行っていることの証です。前途有望な合併会社の設立により、両社は将来、成功を分かち合うことができるでしょう」と述べている。
 今回の合意には、2017年の売上高が約8億ユーロ、約1,300名の従業員から成るBASFの世界的な製紙用ウェットエンドおよび水処理剤事業、また、英国のブラッドフォードおよびグリムズビー、米国バージニア州サフォーク、メキシコのアルタミラ、インドのアンクルシュワー、オーストラリアのクイナナにある、製紙用ウェットエンドおよび水処理剤事業の生産拠点および工場も含まれている。なお、ドイツ・ルートヴィッヒスハーフェンおよび中国・南京のフェアブント拠点に統合されているBASFの製紙および水処理剤の生産工場は移譲されることなく、中長期供給契約のもと、合併会社に製品および原材料を提供する。
 BASFの製紙用コーティング剤のポートフォリオは、今回の合意には含まれない。

将来の成長に向けた戦略的統合
 BASFパフォーマンスケミカルズ事業本部プレジデントのアヌプ・コタリ氏は次のように述べている。
 「私たちは合併会社の49%を保有することで製紙業界、水処理業界に今後も力を注ぎ、当社のテクノロジー、製品、生産プロセスを提供していきます。Solenisの高いサービスにより、お客様に対するさらなる付加価値を生み出していけるでしょう。今回の統合によるイノベーション、補完的な最先端の製品ポートフォリオ、専門サービスとアプリケーションサポートが、お客様にとっての利益をもたらします」
 SolenisのCEO、ジョン・E・パニケラ氏は、「私たちはサービスや製品の提供を拡大し、顧客志向の特殊化学品に特化した世界的な会社を生み出す機会を得ることができました。両社の文化が足並みを揃え、お客様に価値を生み出すことへの強い思いを共有できることを嬉しく思います。専門家集団のチームとしてひとつになり、今後も卓越したイノベーション、サステナビリティ、安全性を実現するべく力を合わせ、努力を重ねて参ります」と述べている。

補完的な製品やサービスもお客様の利益に貢献
 Solenisはパルプ、製紙、石油・ガス、化学処理、鉱業、生物精製、電力、公設市場など、水を大量消費する業界に特殊化学品を提供する世界的なメーカー。同社の製品ポートフォリオには、幅広いプロセス化学品、機能性化学品、水処理剤から最先端の監視・制御システムまでが含まれる。米国デラウェア州ウィルミントンに本拠を置く同社は、戦略的に配置された35の製造拠点を世界各地に保有しており、118カ国に約3,700名の従業員を擁している。
 BASFは製紙・水業界に幅広く化学品を提供している。製紙用薬品の製品ポートフォリオは、水管理に使用する乾燥紙力増強剤、定着剤、歩留剤、濾水剤、凝集剤、凝結剤で構成されている。また、BASFは塩基性染料、直接染料、サイズ剤、顔料調合剤、湿潤紙力増強剤、感熱紙用顕色剤も提供している。水処理剤の製品ポートフォリオには、工業・公設用水処理の主要プロセスに用いられる製品を含む。BASFの製紙用薬品・水処理剤事業は、飲料水の生産、廃水処理および工業プロセス用水の処理、冷却塔、ボイラー、淡水化プラントの保護に用いられる原水を浄化するための化学品を提供している。製紙・水処理剤事業はBASFの高性能製品部門パフォーマンスケミカル事業本部の一部である。
 BASFとSolenisは、取引完了まで厳密にそれぞれ独立した企業として引き続き業務を行う。

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