<フランス・パリ、2019年3月13日>ソルベイは、Performance Plastics Ltd.社が展開する「EnduroSharp(tm)」スクレイパーブレード製品ライン拡張のために、「トーロン(r)」PAIを採用したことを発表した。EnduroSharpスクレイパーブレード製品は、デリケートな繊維強化コンポジット表面から固着物を除去するようデザインされた工具。このたびPerformance Plastics社ポートフォリオには、カッターやリーマーのほか、ギャップブレード、充填物除去ビットおよびディスクなどの新しくデザインされた製品が加わった。新しいEnduroSharp製品はすべて、30%ガラス繊維強化樹脂であるソルベイの高機能トーロン5030ポリアミドイミド(PAI)で成形されている。
SnapCrab NoName 2019 3 13 10 15 59 No 00 R 「整備士が航空機の機体表面から充填剤、シーラント、接着剤などを除去する作業では、従来、危険性の高い金属ブレードか、耐久性の低い樹脂製工具を使うしかありませんでした。ソルベイのトーロン(r) PAIは、この両方の素材の特性を兼ね備えています。金属の刃のように成形できますが、デリケートなコンポジット表面を傷つけることがありません」とPerformance Plastics社のvice president of sales and marketingを務めるRich Reed氏は語る。
 ポリエーテルイミド(PEI)やポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの高機能ポリマーを使用した他のスクレイパーブレードの場合、二次工程で刃先を成形ブランクに機械加工することになる。一方、比較的加工性に優れたトーロンPAI樹脂を使用すれば、EnduroSharpブレードの刃を直接成形することができる。また、機械加工によって特殊な設計を行うことも可能。トーロンPAIは熱安定性が特に優れているため再研磨による高温と摩擦に耐えることができるが、PEEKやPEIから機械加工されたブレードはバリを引き起こす懸念がある。さらにトーロン(r) PAIは航空宇宙用フルードや溶媒に対する耐性が高いため、EnduroSharp製品寿命を長くすることができる。
 このほど発売されたEnduroSharpブレードハンドル、アダプタ、インサートを使用することで、航空宇宙産業の保守技術者は、繊維強化コンポジット、プラスチック、ガラス、セラミック、金属基材、ファスナーから、エラストマー系コーティング、ブート、テープ、シーラント、接着剤、充填剤、テープ残留物などを安全に除去することができる。EnduroSharpブレードと合わせて、熱または化学薬品を利用したスカイビング処理を行えば、さらに迅速な除去が可能になる。
 ソルベイのSpecialty Polymers global business unitでsenior vice president and head of the Ultra Polymersを務めるDoug Brademeyer氏は次のように述べている。
 「トーロンPAIは、熱硬化性樹脂の機能性と熱可塑性樹脂の加工性を兼ね備えた材料として認知されていますが、Performance Plastics社の手にかかると、それが耐久性に優れた鋭利な金属ブレードになるのです。EnduroSharp製品に用いられるイノベーションと処理技術が、高機能ポリマーの可能性を大きく広げています」