(株)デンソーは、環境負荷の低減に向け、植物の分子構造を活用した植物由来樹脂材料の研究、開発に取り組んでおり、デンプン由来のバイオポリカーボネート(PC)および、ひまし油由来のウレタン樹脂を、同社製品の一部に採用した。

2017 03 21 denso

画面フレームにバイオPCを採用

 デンプン由来のバイオPCは、従来の石油由来のポリカーボネートに比べて表面硬度や光学特性が優れ、加水分解に強いという特徴がある。また、光の屈折が少なく、樹脂自体の発色性が高いため、塗装することなく使用することができる。今回、意匠性が高く、高硬度な樹脂プレートとして、トヨタ自動車(株)向けの純正カーナビゲーションの樹脂パネルに採用した。

また、ひまし油はトウゴマの種子から採取する植物油の一種で、塗料やワックスなどの原料として使われている。今回デンソーは、ひまし油の分子構造を工夫した耐熱性に優れるウレタン樹脂を開発し、自動車向けの排ガスセンサーの接続部の保護材として採用した。

 排ガスセンサーは、自動車の排ガス中の特定ガス濃度を測るセンサーで、高い耐熱性が求められる。そのため、センサー制御ユニットに使われる樹脂には、従来、高価なシリコーン系の樹脂を使用していた。今回デンソーが開発したウレタン樹脂は、シリコーン系に比べ安価で、世界で初めて150℃の耐熱化と発生ガスの大幅低減を実現した。

 化石燃料を原料としない植物由来樹脂は非枯渇資源であり、またサーマルリサイクルしても大気中のCO2総量を増やさない材料として注目が高まっている。デンソーは従来から植物由来樹脂の開発に取り組んでおり、2009年にはデュポン社と共同でひまし油由来のラジエータータンクを開発、製品化し、その搭載拡大にも取り組んでいる。

デンソーは2016年に、2050年の持続可能な地域・社会を実現するためのアクションプランとしてエコビジョン2025を策定した。今後も、植物由来樹脂の開発、使用製品の拡大を図り、限りある石油資源の使用量を削減し、同時に製品のライフサイクルにおけるCO2排出量の削減と、地球温暖化の抑制に取り組んでいく。

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 08月09コンバーテック8月号(本文32頁)掲載のウイル・コーポレーション/日本HPの記事で、タイトルに一部誤りがありました【訂正PDFはこちら】