ハイデルベルグ・ジャパン(株)は2016年12月、(株)アイワードの石狩工場(北海道石狩市)に、最新鋭のスピードマスターXL106-8-P 18K(最高印刷速度18,000枚/時仕様の菊全寸のび判8色両面兼用印刷機)を納入した。2016年に創立50周年を迎えたアイワードは、今回の導入により、石狩工場のスマートファクトリー化とさらなる飛躍を目指している。スピードマスターXL106はハイデルベルグがdrupa2016で発表したスローガン「Simply Smart(シンプリースマート)」を具現化し、オフセット印刷の完全自動運転を実現する「Push to Stop」コンセプトに基づいて設計した最新モデルで、国内初の導入。ハイデルベルグ・ジャパンの水野秀也社長は、「印刷産業におけるIoT/第四次産業革命の幕開けを飾るもので、ハイデルベルグが提唱する『Simply Smart』を実現する大きなパラダイムシフトとなる印刷機」と述べている。
 設立50周年記念および石狩工場スマートファクトリー化の構想について、アイワードの木野口 功代表取締役会長は、「アイワード石狩工場は1998年にブック印刷の拠点工場として竣工しました。お客様のご要望に更にお応えしていくための設備更新をかねてから考えていましたところ、国の制度を活用して経営力向上の設備投資をすることができました。具体的には、取得15年以上の枚葉印刷機4台を撤去して最新のハイデルベルグ・スピードマスターXL106-8-P 18Kを導入し、暖房・冷房設備の全面更新、工場の照明をすべてLEDに交換すること、変圧器を最新の設備にすることを行いました。この結果、印刷生産性は1台で3台分以上の能力が確保され、エネルギー使用量は前年度の20%削減を可能にする見通しが立ちました」と語っている。
 また、アイワードの奥山敏康代表取締役社長は、今回のスピードマスターXL106の導入、今後の展望について、「当社はブック印刷専業会社として、全国の専門出版社様、美術館・博物館様、北海道内各社様から出版物の依頼を多数ご用命いただいております。ブック印刷に関する要望の1つに、最終校正紙と本番印刷の色と刷り上がりの合致があげられます。この度の設備は、この要望に対しAI内蔵の仕組みにより的確に対処することができます。第二の要望として早く書籍を発行するための適正納期への要望があり、印刷前準備時間の大幅短縮と世界最高速度18,000回転による印刷の実現と既設の製本ラインによるスピーディな仕上げ体制が相まって、ページ数の多い専門出版物であればある程、威力を発揮できることとなりました。第三の要望である、美しく読みやすい本づくりに対して、本社のプリプレスと石狩工場を、プリネクトワークフローでつなぎ、造本仕様に最適な組版データのハンドリングと製造設計を行うことで要望実現が可能となります。ブック印刷の先にある課題解決工場としてスマートファクトリー化の力を最大発揮できるよう努力していきます」と述べている。
 従来市場に存在する自動化技術の集積とは異なり、印刷機の完全自動運転技術を実現する「インテリスタート2」を装備する革命的制御コンソールPrinect Press CenterXL2(プリネクトプレスセンターXL2)により、近未来の印刷会社が必要とする圧倒的な生産性を実現した。同時に枚葉オフセット印刷機が、遂にビジネス全体のデジタル化と直接つながったことを意味する。印刷会社全体をネットワークし、プリプレス・印刷・製本を統合管理する「プリネクト」とスピードマスターXL106-8-P drupa2016バージョンが接続されたことで、プリネクトによって作成されたジョブチケット(電子作業指示書)に従い、印刷の順序を含めたすべての前準備が自動的に行われ、それが印刷機コンソール、プリネクトプレスセンターXL2にあるディスプレイWallScreenXL(ウォールスクリーンXL)にリストアップされる。その仕事の順序に従い、印刷機は次々と自動運転を行い、特にオペレータが停止指示をしない限り自動運転を続行する。これが「Push to Stop」というコンセプト。
 社会の隅々にまでインターネットが浸透した世界、IoTと第四次産業革命が進んだ世界では、未来の印刷工場「スマートファクトリー」、未来の印刷会社「スマートプリントショップ」が成功への鍵となる。ハイデルベルグ社は、提供する装置はもちろん、サービスや印刷材料も含めた総合的なサポートの仕組みをデジタル化していく。インターネットに接続されたスピードマスターXL106-8-Pから秒単位で収集されたビッグデータは、プリネクトアナライズポイントで分析されてスマートデータとなり、データに基づき、顧客とハイデルベルグが一体となって稼働率、生産性を向上させていく、それがデジタル時代への解答。ハイデルベルグは、顧客と手を携えて、印刷業のデジタル化に邁進していく。 
iWord R写真右から、アイワード 代表取締役社長 奥山敏康氏、代表取締役会長 木野口功氏、ハイデルベルグ・ジャパン代表取締役社長 水野秀也

XL106 8P R

drupa2016で発表したスローガン「Simply Smart(シンプリースマート)」を具現化し、オフ セット印刷の完全自動運転を実現する「Push t o Stop」コンセプトに基づいて設計させた最新 モデル、スピードマスターXL106-8-P

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 08月09コンバーテック8月号(本文32頁)掲載のウイル・コーポレーション/日本HPの記事で、タイトルに一部誤りがありました【訂正PDFはこちら】