日本ナショナルインスツルメンツ(株) 以下 日本NI)は、2017年5月11日、IEEE 802.11ax規格(ドラフト1.1)に対応する「WLAN Test Toolkit 17.0」を発表した。NIの第2世代ベクトル信号トランシーバ(VST)と組み合わせて使用することにより、802.11axの波形生成や解析が行える。WLAN Test Toolkit 17.0が提供するテスト機能は、RFフロントエンドコンポーネントやワイヤレス通信モジュール、無線LAN内蔵デバイスなど、802.11ax準拠の製品の特性解析、検証、製造テストを行うのに不可欠。
 WLAN Test Toolkit 17.0を用いることで、テスト対象の無線局ごとに異なるパラメータを割り当てた条件下における、シングルユーザー通信時、OFDMAやマルチユーザーMIMO(multiple input and multiple output)を適用したマルチユーザー通信時の波形を生成、解析することができる。また、ユーザーごとにチャネル環境や障害などを割り当てた上でのマルチユーザー環境のテストにも対応しているため、アクセスポイントの新たなテストケースにも対応できる。トリガフレームも生成できるため、端末局のリアルタイム応答をテストすることもできる。
 WLAN Test Toolkit 17.0と第2世代VSTにより、エンジニアは1台のPXIシャーシに最大8 x 8のMIMOシステムを構成できる。また、第2世代VST は802.11axの信号ベースで-50 dBよりも高品質のEVM測定が可能なため、デバイスの厳密な特性評価が可能となるだけでなく、信頼性の高いテスト結果を得ることができる。さらに、システムの対話的制御は付属の生成・解析ソフトフロントパネルから行え、テストを自動化して生産性を最大化したい際には、LabVIEW、C、.NETなどの広範なシステム設計ソフトウェアAPIやサンプルコードが利用できる。
 WLAN Test Toolkit 17.0の登場によりNIの製品のポートフォリオも拡張し、802.11a/b/g/j/n/p/ac/ax、Bluetooth、2G、3G、4G、FM/RDS、GNSS、および低消費電力のIoT用無線規格のテストに対応できるようになった。NIのプラットフォームベースのアプローチでは、ソフトウェアの簡単な更新を行うだけで既存のPXI RFテストシステムが更新され、最新の無線通信規格のテストに対応できるようになる。802.11axの場合だと、標準化作業が進展するたびに、最新のドラフトに対応するように更新される。このように、RFテストへのスマートなアプローチを利用することで、エンジニアはテスト費用を削減し、将来のコネクティビティや5Gなどのセルラ通信の標準化に備えることができる。
 NI RFマーケティング担当副社長のCharles Schroeder氏は、「802.11axの進化が続く中、エンジニアからは、最新の標準機能や新しいテストケースへの挑戦に対応できる、ソフトウェア中心のテスト手法が求められています。NIのモジュール式プラットフォームや第2世代VSTを利用することで、ユーザーはテスト費用を削減し、市場投入までの時間を短縮することが可能になります」とコメントしている。

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