2017 03 15 ulvac kyushu (株)アルバックは、最少コストで最大のパフォーマンスを実現する研究開発用複合スパッタリング装置「S-QAMシリーズ」を開発した。
 スパッタリング法*1は、半導体や電子部品、ディスプレイの製造だけでなく、自動車部品や建材など幅広い分野で活用されている真空成膜法。本格生産に移行する前の研究開発現場では、小型のスパッタリング装置を使用し、基礎開発や各種条件出しを行っている例が多くみらる。アルバックは、研究開発用スパッタリング装置に豊富な実績があり、「CSシリーズ」「QAMシリーズ」に加え、ラインアップの強化をはかるべく、顧客ニーズに応え研究開発現場での使い勝手を最優先した20mm基板対応「S-QAMシリーズ」をこのたび新たに開発した。 

【特長】

1. ターゲット材料コスト削減~世界最小クラス*2 1インチカソード搭載
 アルバックの独自技術により、上位モデルの“QAMシリーズ”に搭載の2インチカソードの小型化に成功し、低圧(0.2Pa以下)放電、ロングスロースパッタ*3(基板/カソード間距離:150mm)及びさまざまな材料(磁性体、非磁性体、絶縁体など)を成膜が可能な世界最小1インチカソードを開発した。また、カソードの1インチ化に伴い、ターゲットコストも(2インチ比:1/2(同社試算))抑えることが可能。

2.フレキシブルな成膜条件
最大6種のカソードを搭載
 カソードを最大6元搭載可能により、対向成膜により多種の材料から成る積層膜を大気開放することなく一貫して成膜することが可能。また2つの材料を同時に成膜することも可能。
基板/カソード間距離の可変
 基板/カソード間距離(T/S)を50mm~150mmの範囲で設定でき、プラズマダメージ、成膜レート、基板への温度影響などの目的に応じた、様々なシーンに対応。
高温対応ヒーターをラインアップ
 使用温度に応じて選択が可能な加熱機構は、常用300ヒーター及び高品質な薄膜試料の作成に必要な基板面上でマイグレーションを起こすのに十分な、高温(常用7700対応)ヒーターをラインアップしている。

3.優れた操作性
自動制御を標準装備
 各積層膜に対して最適化されたプロセス条件で連続的な処理を行うことができ再現性の高い(従来の手動装置での人の作業・行為による「品質のばらつき・不良」のない)プロセスの実現を可能とした。また、スマートフォンやタブレットPCでのリモートモニタリング機能も追加可能。
データロギング機能を標準装備
 複雑な条件での成膜においてデータ解析は必須。そのようなときに役立つのがデータロギング機能。プロセス中のデータが1秒ごとに外部ストレージに記録されるため、データ分析が可能。また長期間にわたって蓄積したデータを分析することで、異常発生時の原因究明にも役立てることができる。
 専用のPCおよび解析ソフトを一切使用しない、データカスタマイズが容易なCSVデータでのデータ収集機能を採用。コスト負担を最小限に抑えることができる。

4.超コンパクト設計
 フットプリントを大幅に縮小(同社従来比:73%)、標準的な机のサイズで一般用エレベータに収まり容易に運搬可能となった。また、設置場所に悩むこともない。

フットプリント:幅 1,250× 奥行 600 cm

*1 スパッタリング法とは、アルゴンプラズマ中のイオンをターゲット材料に衝突させて、ターゲット表面の原子をはじきとばし、成膜したい基板の上に薄膜を形成する方法のこと。
*2 同社調べ2017年3月15日時点
*3 Long Throw Sputtering

同社は、教育機関の研究室、官公庁の研究機関、企業の研究開発部門に向けて販売する予定。

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