リップコーターは弊社が開発後、すでに500台以上の販売実績があり、世界市場で高い評価を得ています。リップコーターの特長は、数値入力された塗布条件により計算された樹脂量がリップヘッドに供給され、塗工できることにあります。これらの制御についてはリップコーター専用のL301制御装置により実現しており、このコントローラーを用いることにより、リップヘッドの塗工ギャップを、外部からのキーコントロールで調整可能としています。塗工ギャップは左右だけでなく、中央部でもリップをベンディングさせることができるため、この機構により、塗工する樹脂に対して自由に幅方向のプロファイルコントロールを可能とします。
またL301制御装置にオプショナルを追加することにより、厚み計との連動を可能とし、実測厚みをフィードバックすることができます。この機能と数値制御によりコーターラインの無人運転に対応を可能とします。
高度なテクニックを要求される塗工運転を、リップコーターをご活用いただくことで、キーオペレーションをマスターするだけで、容易に高精度塗工が可能となります。

＜用途＞
光学機能性フィルム用粘着加工製品（OCA等）、遮光フィルム、各種粘着フィルム、ラベル、セラミックグリーンシート、特殊成膜フィルム、各種電子材料（FCCL等）、自動車部材関連、メディカル関連、接着剤塗工

＜仕様＞
ロール幅：最大幅2,500mm
機械速度：最大速度500m/min

高品質塗工を安定的に提供するためには、給液システムから塗工ヘッドの間での溶媒揮発を抑止する「密閉系」の塗工方式が絶対条件となります。その回答として、ヒラノテクシードでは、塗工膜厚・樹脂特性・基材特性に合わせてさまざまな「ダイ塗工方式」を提案しています。その中で、特に超薄膜塗工に適した塗工方式が、「DVコーター」です。
リップコーターに代表される、シェア塗工方式は、ダイリップとバックアップロール間で形成される「塗工ギャップ」が塗膜形成に重要な役割を示します。近年のウェット塗工厚み10μm以下の超薄膜塗工おいて、シェア塗工方式では機械精度の影響により、たった1μmのロール振れでさえも膜厚分布に大きな悪影響を与えることになります。ウェット膜厚の10倍以上の塗工ギャップでの塗工が可能なDVコーターでは、機械精度以上の高精度塗工に対応できます。幅広い塗工厚みや粘度への対応、接液部における高シェアで問題となる樹脂塗工などを可能とした塗工方式です。

＜特徴＞
(1)塗工範囲：3〜200μm（Wet）の広範囲における塗工が可能。(2)塗工ギャップ（スロットダイと塗工基材間）：塗工厚（Wet）の数〜数十倍のギャップによる塗工システムであるため、基材厚み変動、異物、塵等による塗工面への外乱影響を軽減。(3)粘度範囲：1〜10,000MPa・sの範囲まで対応可能。(4)塗工速度：低速〜高速までの速度範囲が可能。
＜仕様・用途＞
ロール幅：最大幅2,500mm
機械速度：最大速度200m/min
光学機能性フィルム、感光フィルム、マスキングフィルム、粘着剤塗工、電子材料

従来培ってきたグラビアコーターの技術を基礎に開放系での不具合を低減した「給液式ドクターブレード付きグラビアコーター」です。
本装置は、溶媒揮発を抑制する半密閉系となっている為、塗工液の粘度・濃度の変化が少なく、安定した塗工が可能となります。
特に、チャンバー式にすることで、高速化に伴う気泡の発生を抑制し、より安定した塗工膜が得られます。
又、チャンバードクターを大きく解放する事により、チャンバーの清掃や、ドクターブレードのメンテナンスが容易に出来るよう配慮しております。

＜用途＞
シリコーン剤・粘着剤・インキ剤・アンカーコート剤　等

＜仕様＞
ロール幅：最大幅2,500mm
機械速度：最大速度300m/min

マルチコーターシリーズは、大型生産機で培った経験と技術をもとに開発した、小型連続式コーティングマシーンです。各種塗工方式による塗工及び製品評価用テストはもとより、本格生産機へのステップアップや小ロット生産・試作品生産のための小規模生産機能を有しており、皆様方の高い評価をいただいております。本シリーズとしては開発後既に数百台を超える実績を保有しており、お客様のニーズに応じてカスタマイズした装置を提供いたします。
またあらゆる塗工方式に対応するため、コーティング部のユニットチェンジ化に対応することができ、その機構を有したマルチコーターを弊社実験工場のテクニカムに設置いたしました。より高精度な高付加価値志向型商品の開発と生産にお役立ていただくようご提案いたします。

＜用途＞

光学機能性フィルム、各種粘着剤、各種電子材料（FCCL等）、メディカル、感光フィルム、エネルギー関連（2次電池、燃料電池等）、自動車部材関連、建築材料関連

＜仕様＞
●ロール幅：400mm
●機械速度：1〜40m/min
●乾燥速度：60〜180℃
●乾燥長さ：1.5m/室×3室

リチウムイオン電池は車載用、定置型用も含めて需要が拡大しております。弊社ではリチウムイオン電極用コーターとして300台以上の実績を持ち、この市場ニーズに応えるため、高精度、高速塗工に対応する装置を製造、納入しております。 電極用コーターとして必要となる間欠塗工システムは、少量での塗工が可能なテスト、パイロット機対応のコンマコータータイプと高速、大量生産塗工に適したダイ方式の両方式に対応可能です。ダイ間欠塗工においては専用の間欠塗工システムにより高精度、高速安定塗工を実現しております。 弊社テクニカムにも電極コーターとしてテスト機を設置しており、間欠、ストライプ等のパターン塗工を含む実際の塗工テストが可能ですので、是非お客様の電極スラリーを塗布・評価下さい。 ＜用途＞ 電池用電極コート（リチウムイオン電池・スーパーキャパシターなど） ＜仕様＞ 機械速度：30〜100m/min ロール幅：400〜1500mm

塗工製品の品質は、高精度の塗工ヘッドから生み出される高品質の塗工が必要であると同時に、塗工後の塗膜固定化、つまり乾燥工程をいかに安定的かつ効率的に行うかが大きな要因となります。その意味において乾燥装置は塗工品質を決定付ける重要な工程と言えます。
したがって高品質化をはかるためには乾燥装置の機能、方式を適切に選定することが必要となります。
弊社では、創業以来培ってまいりました「熱と風」の技術を基に、ロールサポートドライヤーやフローティングドライヤーなど各種乾燥技術を有し、多くの実績を持つに至っております。
また、高品質な塗工製品を乾燥するために、クリーン対応は欠かせない要素となっておりますが、徹底的な管理を行うことでクリーンドライヤーの性能向上をはかり、各種業界で評価を頂いております。低酸素下での乾燥が必要な場合はイナートタイプの乾燥装置も製作しておりますので、是非ご活用下さい。