コンバーテック2021年10月号プレサービス
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771989年  AppleMacintoshpotableに世界で初めて10型モノクロ反射型のa-SiTFT-LCDが採用1994年  世界で初めて民間航空機(ボーイング777)コックピット用ディスプレイとしてTFT-LCDが採用。スペースシャトルのコックピット用ディスプレイとしても採用1997年  米国DuPont社とa-SiTFTおよびSeによる直接変換型X線ディテクタ(FPD:FlatPanelDetector)を開発実用化1999年  東京工業大学から工学博士号を授与される。同年3月にホシデン退職1999年  ソニー㈱入社。エスティ・エルシーディ㈱(ソニーと豊田自動織機の合弁)の技術部長としてLTPSTFT-LCDの量産立ち上げに従事。世界で初めてガラス基板上にLTPSTFTによるシステム・オン・パネルの量産を実現2002年~ モバイルディスプレイ事業本部担当部長およびコーポレートR&Dディスプレイデバイス開発本部のChiefDistinguishedEngineerとして、技術戦略・技術企画坦当。In-Cell化技術を学会・産業界に提唱し事業化を推進2008年  3月にソニー退職、4月以降、現職となるJournalofDisplayTechnology(AJointIEEE/OSAPublication)Co-Editor、大阪市立大学大学院非常勤講師、関西コンバーティングものづくり研究会幹事、応用物理学会終身会員、SocietyforInformationDisplaySeniorMember。『薄膜トランジスタ技術のすべて』(2007年、㈱工業調査会刊)、『HighQualityLiquidCrystalDisplaysandSmartDevices』(EditedbyS.Ishihara,S.KobayashiandY.Ukai,2019年、英国工学技術学会刊)など著書多数表1 連載で取り扱うテーマとスケジュールの予定テーマ図1 人間の情報入出力能力(筆者作成)掲載号2021年10月号Vol.Ⅰ「プロローグ」2021年11月号Vol.Ⅱ「最新ディスプレイ技術への招待」2021年12月号Vol.Ⅲ「フレームレートとTFTおよび動画応答時間(MPRT)」2022年1月号2022年2月号2022年3月号2022年4月号2022年5月号2022年6月号2022年7月号2022年8月号2022年9月号Vol.Ⅳ「アンビエントコントラスト比とモスアイ」Vol.Ⅴ「ハイダイナミックレンジ(HDR)とバックライト技術」Vol.Ⅵ「カラーボリュームと量子ドット」Vol.Ⅶ「マイクロLEDの光と影」Vol.Ⅷ「AMOLEDはフレキシブルディスプレイの代名詞ではない」Vol.Ⅸ「ディスプレイデバイスのコスト構造」Vol.Ⅹ「グリーンプロセスと環境保全」Vol.Ⅺ「ディスプレイデバイスのプロセス技術の横展開」Vol.Ⅻ「エピローグに代えて-日本企業の強みと戦略-」感覚視覚聴覚嗅覚味覚触覚受容細胞の数1083×1041071075×105入出力のアンバランス:入力(視覚=画像)より出力(音声)は2桁遅い。画像出力は1〜2桁遅い入力処理速度(bps)口(音声)〜5×104bps3×1062〜5×10412〜100102×10515sec〜30min/枚人間出力 ディスプレイは、各種電子機器から出力されてくる電気的情報信号を人間の視覚で認識できる光情報信号に変換するデバイスと定義できる。また、一般的に、変換光情報信号を2次元空間にパターン化する機能、すなわち光情報信号を数字、文字、図形、画像などのパターン化情報として表示する機能を備えている(図2)。ここで、光情報信号が発光により表示される場合が発光型表示(Emissive Display)である。一方、反射、散乱、干渉現象などの周囲光の制御、すなわち光変調で表示される場合が非発光型表示(Non-Emissive Display)と呼ばれる。さらに、ディスプレイデバイスを構造の面からみると、ディスプレイ自体を直接見る直視型と、スクリーンに映し出した映像を見る投写型が存在する。 ディスプレイの歴史を概括すると、CRT(Cathode Ray Tube、ブラウン管)ディスプレイは、FPD(Flat Panel Display)が出現するまでは電子ディスプレイの代表としての地位を有していたが、その大きさと重量等の課題から、家庭のTV受像機までがFPDに交代し、中でもTFT-LCDが揺るぎない地位を確立している。手(画像)【筆者略歴とディスプレイ関連トピックス】1968年  大阪大学卒業、ホシデン㈱入社1979年~ 東京工業大学の松村正清教授が電子通信学会誌にa-SiTFTに関する論文を発表したのを機に、松村教授から指導を受けるようになる。また、この頃より、主にトップゲート型a-SiTFT-LCDのR&Dおよび事業化に従事

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