コンバーテック2021年12月号プレサービス
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㈱アヤハエンジニアリング松下直樹氏 「もともと2020〜22年の第9次中期計画で、研究開発拠点を開設する計画がありました。また、本社ではお客様に納入する装置の製造がメインとなるため、なかなか新規開発に注力できないという課題がありました」 草津市を選んだのは、近隣に顧客企業があったことや、研究支援を受けている大学に近かったことが理由だという。野瀬代表は、「当初は、京都市も候補に挙がりましたが、新型コロナウイルスの感染が広がったことで、他府県にあると行き来ができなくなる恐れがあり、お客様の場所などを踏まえて最終的にこの地に決めました」と話す。 新拠点には、AI搭載の検査装置などを手掛ける企画商品室のほか、営業やサービスの担当者を合わせて計8名が活動する。拠点の名称は、「草津営業所/企画商品室」とし、営業所としての機能も持ち合わせる。「すべての機能を本社に集めていると、万が一、感染が広がった際に事業が完全にストップしてしまいます。そうした場合に、草津だけでも回せるように開設したという狙いもあります」と野瀬代表は続けた。品質管理と検査・計測コンバーテック 2021. 1267 研究開発に専念できる新拠点 2020年10月に開設した草津市の新開発拠点は、JR草津駅から徒歩10分の交通至便な場所にある。「お客様に足を運んでいただき、その場でサンプルテストを行える環境を」(同社)と考えて設立。2階建てのオフィスの1階には、実験スペースがあり、オフライン検査装置「MICRO ACE」シリーズなどの主力装置を常設する。また近々、AIを搭載したオフライン検査装置のデモ機も導入予定だ。2階には商談室があり、1階での検査結果をもとに、その場で打ち合わせができる。遠方や海外の顧客に対応するため、リモートでテストの様子を見せられる環境も整っている。 同社のネットワークとしては、装置の製造やサンプルテストを行う滋賀県東近江市の本社、東日本の拠点である埼玉県三郷市の関東営業所に次ぐ、3つ目の拠点となる。設置した背景について、松下氏はこう語る。企画商品室が取り組む オーダーメード開発 同社は主力の検査装置として、インライン検査装置「FITS」、ハイエンドのインライン検査装置「AIRIS ACE」、オフライン検査装置「MICRO ACE」の3シリーズをラインアップする。加えて、企業との共同開発品として、至近距離からの撮像が可能な「CONTACT FILM」、マイクロ波を用いた金属検査装置の「MFD/YMD」やマーキング装置などを展開する。 企画商品室は、オーダーメイドの特SpotlightAI搭載の検査装置、最大100種の欠陥を自動分類パラメーター分類と併用し精度向上、来春上市へ特集特集

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