コンバーテック2021年12月号プレサービス
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間時間時間時間時ゲート・ドライバ回路データバス…■TFT-LCDアクティブマトリックス駆動方式(a)インパルス型ディスプレイ画面の水平位置を基準にした位置(b)ホールド型ディスプレイ網膜の水平位置を基準にした画像の動き位置明るさ画素の等価回路位置画像の動き位置位置データ・ドライバ回路11232TFTコモン電極コモン電極1フレーム移動体の中心■…ゲートバス液晶容量ゲートバスライン視点データバスラインTFT動画ぼやけVGCGDVLCCLCCSのゲート走査線とn列のデータ入力線(信号線)からなるm×nマトリックス配線の交点に、スイッチング素子であるTFTが設けられている。TFTのゲート電極は走査線(ゲート線あるいはアドレス線ともいう)に、ソース電極はデータ線に接続され、ドレイン電極は画素の透明電極に接続される。走査線群は外部でYドライバICに、信号線群はXドライバICに接続される。 画素に映像信号を書き込む走査方式として、①点順次法(Point at a time)と②線順次法(Line at a time)がある。①は映像信号を1ドット(または数ドット)ずつ書き込む方式で、点順次走査駆動と呼ばれる。②は映像信号を1ライン分一括して画素に書き込む方式で、線順次走査駆動と呼ばれる。線順次法が広く用いられている。コンバーテック 2021. 12図1 TFT-LCDアクティブマトリックス駆動方式と画素の等価回路(筆者作成)図2 インパルス型およびホールド型のディスプレイ(筆者作成)図3 画面上および網膜上の画像の動き(筆者作成)1072.3 インパルス表示とホールド表示 動画ぼやけ(Motion Blur)が発生する原因として、液晶応答に起因するものと、LCDやAMOLED(Active Matrix OLED)の表示方式であるホールド表示に起因するものがある1)。CRTの表示方式であるインパルス表示との違いを図2に示す。ここで(b)では応答時間0msの理想的なホールド表示を仮定している。動いている指標を追従する際、注視点は連続的に動くのに対し、ディスプレイ上での表示は離散的に動く。このずれが動画ぼやけを発生させるが、図に示す通り、発光する時間が長い程、動画ぼやけが大きくなることが分かる。2.4 TFT-LCDの動画ぼやけ 一般的なLCD-TVは、1フレームの周期である16.7msごとに画像が更新されるので、液晶の応答時間は、この16.7msより短い必要がある。一方、液晶の応答時間が0msになっても動画ぼやけが発生することも知られている。 これは、TFT-LCDがホールド型と呼ばれる方法で画像を表示するためで、動画ぼやけの第2の原因である。図3は、応答時間が0msという理想的なホールド型ディスプレイ(OLEDも含む)の動画ぼやけ発生原理を示す。図3の左は、黒い背景の上を白い画像が左から右に動く場合の時間と表示位置関係を示す図で、横軸がディスプレイデバイスの水平位置、縦軸が時間を示している。図中の青線は、白い部分の中心位置と時間の関係を示したもので、白い部分

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