コンバーテック2021年12月号プレサービス
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フレキシブル・エレクトロニクスとRTR生産世界中で数多く採用されているセラミック成膜用コーティングマシン薄膜から厚膜まで広く対応。お客様のご要望に合わせた設計・製造をしております。www.yasuiseiki.co.jpTAB(Tape Automated Bonding)やCOF(Chip on Film)のような微細回路になると、ロール幅は35mmか、より広幅であれば、70mm、105mm、158mmということになる。そもそも両者は成り立ちが違っているために、単にロール幅が違うだけでなく、使用する材料や回路の層構成、加工プロセスまで異なっている(以下、幅の狭いリール・ツー・リールの場合には、そのつど注記することとし、単にRTRと表記した場合には、ロール状の材料を連続的に加工処理する製造システム全般を示すものとする)。さらに、リール・ツー・リールの生産システムを使っている場合には、完成品の形態がリール状になっていることが多い。ただし、あるメーカーでの出荷形態が、ロール状、あるいはリール状になっているからといって、RTR生産が完了しているといえるわけではない。あるメーカーにおいて出荷形態がロール状であっても、その納入先、あるいはその後のどこかの工程で、ロール材料は裁断され、最終的に個別の製品としての処理と梱包がなされ、出荷されることになる。ロールは、いったん裁断されると、基本的にロール状に戻すことはできない。したがって、どこでカットするかについては大きな決断になる。後で後悔しないように、十分な検討を行っコンバーテック 2021. 12た上で決断をすべきである。6.次回予告 今回は、RTRシステムの基本的な部分について説明した。RTRシステムというものが、安易に導入すれば、ガラクタや不良品の山を築いてしまう危険性を持っていることがご理解いただけたであろうか。次回は、より具体的な例を挙げながら、RTRシステムによる生産を検討してみることにしたい。著者プロフィール:アメリカ合衆国マサチューセッツ州に拠点を置くDKN Research LLC創業者、マネージング・ディレクター。各種電子実装技術のエンジニアリング、技術開発、製品設計を手掛ける。エレクトロニクス実装関連分野で30年以上の経験があり、フレキシブル基板に関しては業界の第1人者。超高密度フレキシブル基板複合回路の技術で業界をリード。技術、ビジネスに関連して100件以上の論文を発表。また、関連分野での著作、講演多数。dnumakura@dknresearch.com115〒243-0426 神奈川県海老名市門沢橋6-18-30TEL.046-238-0160 FAX.046-239-0548「マイクログラビア™塗工」は小径のグラビアロールを使ったコーティング方式。リバース回転するグラビアロールが液供給パンから塗液を掻きあげ、ドクターブレードで余分な塗液を掻き落とします。薄く・均一なコーティングに適しているほか、小型・軽量のロールは取扱い性に優れ、液交換や清掃も容易。マイクログラビアコーティングヘッドのみの供給も可能。株式会社康井精機薄膜塗布に最適なマイクログラビアコーティングヘッドセラミックシート向けスロットダイコータ

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