コンバーテック2025年4月号_見本
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CDNVERTECH C口NVERTECHCDNVERTECH CDNVERTECH CDNVERTECH CDNVERTECH CDNVERTECH CDNVERTECH C口NVERTECH鯰 光学系フィルムなどの高付加価値フィルムは、ウェブ搬送中のわずかなシワやキズでも製品不良に繋がり、歩留まり低下の原因となることがある。こうした問題を防ぐことができるのが、タンケンシールセーコウが展開する多孔質カーボンを使用した浮上搬送用の「エアベアリングロール」だ。多孔質カーボンの微細孔からエアを給気してウェブを浮かせて非接触で搬送することで、ロールとの接触によるシワやキズが発生しない。最近では、光学系フィルムの他にペロブスカイト太陽電池製造でも需要が見込めることから、中国、韓国、台湾での拡販にも力を入れている。3月に東京ビッグサイトで開催されたBATTERY JAPAN 2025(第18回[国際]二次電池展)に出展していた同社を取材した。素研究所」が発祥。カーボン素材の研究開発やメカニカルシール部品の技術開発、設計、生産、営業販売を一貫して行っており、今年は創立70周年を迎える。 PCP事業部PCP営業部係長の長谷川 優氏は、「メカニカコンバーテック 2025. 4( 足立左千子)17「ふわっとしたカーボン」で生まれた多孔質カーボン 社名の「タンケン」は、1955年の発足当時の社名である「炭用した平らな吸着盤を展開し、主に半導体の製造工程向けに採用された。後に「ウェブハンドリング用に使いたいという」ニーズを受け、20年にロール状の「エアベアリングロール」(特許出願済)を開発した。を浮かせて回転を支える静圧気体軸受技術を生かした浮上搬送用ロール。多孔質カーボンの微細孔から圧縮エアを供給し、ロール表面に流体膜を作ることでウェブを非接触で搬送し、ロールとの接触によるシワやキズを防止できる。同社の計測によると流体膜の厚みは数百〜数十μmで、このわずかな気体の膜により、ロールには触れることなくウェブを搬送できる。流体膜でウェブを浮上搬送、シワやキズを防止 エアベアリングロールは、圧縮気体で軸浮上搬送用のエアベアリングロールタンケンシールセーコウルシールはカーボンをぎゅっと固めて孔がない状態にした製品ですが、逆に『ふわっとしたカーボンを作れないか』という発想から独自に開発したのが多孔質カーボンです。微細な気孔から給気・吸引ができ、気孔の大きさをある程度コントロールできるのが当社の特徴です」と語る。 多孔質カーボンには低透過タイプと高透過タイプの2種類の素材があり、開発当初の2000年頃は高透過タイプを使HandlingBBHandling浮上搬送用のエアベアリングロール、ペロブスカイト太陽電池用途を提案EEWW

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