り'仁99) +(1□21□1∂2□∂□2となる※2。この両者が等しくなる条件で形状が決る2)。図3のように、液体の上に直方体が浮いている状況を考えCDNVERTECH C口NVERTECHCDNVERTECH CDNVERTECH CDNVERTECH C口NVERTECHCDNVERTECH C口NVERTECHC口NVERTECHCONTRIBUTION図2 液滴表面の微小面積に働く表面張力。曲率があるために合力は中心方向に働き、液滴内部の圧力は外よりも大きくなる図3 水面に直方体を立てたとき、液体が濡れて、メニスカスを形成する。その長さスケールは毛管長程度となる79直方体~ □ −1 ここで、θy=0のとき、完全濡れという。Youngの式以外にも 接触角の部分を係数化した濡れ係数(spreading coefficient)S という指標が使われることも多い。S=γsg−γs□−γ□g 完全濡れはS=0に対応し、S<0のときは完全濡れではなく液滴を形成する。基板状に液体を塗り広げても、基板から液膜が剥がれ(dewetting)、空気層が部分的に生じる。界面エネルギーは分子の相互作用で決定されることに気をつけると、ファンデルワールス力による相互作用の場合、液体の分極率が固体の分極率よりも小さいと完全に広がることが理論的に導くことができる。ここでは、空気中に液滴がある場合を想定したが、逆に水中に気泡があり、その気泡が基板にくっついている場合も同様である。この場合は、添え字のgと□を入れ替えれば良い。液体と基板の親和性を上げると、θyが90°以上になり、基板に気泡がくっつきにくくなる。2.2 ラプラス圧 ポンプのように液体中に圧力差があるとき、液体は運動する。この圧力差は外から与えることもあるが、液体層に曲率があるとき、表面張力によって圧力差が生じる。図2のように液滴表面上の微小領域を考える。接線方向に表面張力γが働き、その微小領域を両側に引っ張っている。このとき、液滴表面には曲率があるため、中心方向に向かって表面張力の合力が残る。液滴内部と外側の空気の圧力差をΔPとすると、Δ□=□−□0=γで表すことができる。ここで、P0は大気圧、r1とr2はその曲面の主曲率であり、液滴が球の場合はr1=r2=rである。直径100nmの液滴では、表面張力74mN/mを用いると約3MPaとなコンバーテック 2025. 4り、大気圧の30倍の大きさとなる。余談ではあるが、小さい液滴同士がぶつかり融合すると、表面積が減少する。このとき、余った表面エネルギーが運動エネルギーに変換されるため、液滴は高速で飛び散ることが知られている。2.3 毛管長 2.1節では、基板と液体の濡れだけを考えていたが、液体の量が多くなると重力も重要となってくる。濡れと重力のどちらが重要となるかを決める物理量が毛管長(capillary length)である。直方体が液体に濡れやすいと、図3のように直方体に液体がのぼってくる。この部分をメニスカスという。ここで、メニスカスの部分にかかる圧力を求める。水平方向を□、鉛直方向を □とすると、重力項はρg□となるが、曲率があるためラプラス圧が−γまり、□=□0 □□□(−κ□){ κ−1=γ/ρ□となる。ここで、κ−1は毛管長と呼ばれる。この長さを超えると重力が重要となり、逆にこの長さ以下では表面張力の方が重要となる。水では、おおよそ2mm程度である。水の運動を考えるとき、この毛管長は重要となってくる。例えば、毛管を液体に鉛直方向に差し込むと水が上昇するという毛管上昇がよく知られているが、毛管が2mm以上になると重力の方が効いてしまうため、毛管上昇は起こらない。また、基板の上にある大きな液滴は重力に潰れるが、その高さはおおよそκ−1となることが計算される。※2:曲率は小さいと仮定して近似している`
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