三菱化学(株)宇部興産(株)は、両社の中国におけるリチウムイオン電池用電解液事業で提携することを発表した。

1.背景と目的
①リチウムイオン電池は、スマートフォンやタブレット端末など民生携帯機器用途を中心に伸長してきた。また、最近ではハイブリッド自動車(HV)やプラグインハイブリッド自動車(PHV)、電気自動車(EV)など環境対応型自動車向け用途で大きな成長が期待されており、時期は業界の従来予想より遅れたものの、実需が立ち上がりつつある。また、定置蓄電用途や産業用途などへの展開もさらに進むことが見込まれる。
②特に中国では政府の補助金による促進政策もあり、EVおよび車載用リチウムイオン電池の市場が急速に拡大している。電解液を含む電池材料も需要が急伸する一方で、新興メーカーの台頭もあり競争が激化している。
③三菱化学と宇部興産は、知的財産を含む技術資源の相互利用や生産技術の融合などによって、技術力とコスト競争力を強化することでより優れた競争力ある電解液を供給していくことを目的として、このたび中国における両社の電解液事業を合弁形態(持分比率50:50)で運営することに合意した。

2.今後の予定
①三菱化学と宇部興産は、中国並びに関係各国の競争法当局の許認可取得に向けた手続きを進め、中国における両社の電解液事業を2017年4月を目処に合弁形態での運営体制に移行する予定。
②両社は、関係する各国の競争法等を遵守することを前提として、中国における事業提携に続いて他の国や地域における生産・開発を含む包括的な事業提携の可能性も検討していく。

●両社の電解液製造拠点
三菱化学:四日市事業所(三重県、生産能力13,500t/年)・ストックトンオンティーズ市(英国、同10,000t/年)・テネシー州メンフィス市(米国、同10,000t/年)・江蘇省常熟市(中国、同10,000t/年)
宇部興産:堺工場(大阪府、同10,000t/年)・江蘇省張家港市(中国、同5,000t/年)