住友化学(株)は、ロシア連邦タタルスタン共和国のカザンオルグシンテツ社(以下、「KOS」)との間で、同社が進めるポリエチレン(PE)増強プロジェクトに対する高圧法PE製造技術のライセンス契約を締結した。
 ロシア連邦の大手石油化学会社の1つであるKOSは、1965年にPEの生産を開始した、同連邦最大級のPEメーカー。同社は現在、タタルスタン共和国カザン市の工場において、生産能力の増強および製品の多様化を目指して、既存の複数ある製造設備の一部を除却し、最新鋭設備を建設する計画を進めており、その設備に、住友化学の高圧法PE製造技術が採用された。KOSが新たに建設する設備の生産能力は年産10万トンの予定。
 住友化学の高圧法PE製造技術は、自社で開発したオートクレーブ型PE製造プロセスで、1つの製造設備で低密度ポリエチレン(LDPE)とエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)の切り替え生産ができ、EVAについては酢酸ビニルの添加量の調整により幅広い製品グレードに対応が可能。さらに、原料モノマーの反応効率が高く省エネであるほか、運転安定性に優れており、それらの点が高い評価を受け、ライセンス供与することで合意した。
 住友化学は、今後も技術ライセンスのグローバル展開により、石油化学部門における事業ポートフォリオの高度化を目指すとともに、石油化学産業が抱える課題解決に貢献していく。
<KOSの概要>
会社名:Kazan Organichesky Sintez PJSC
本 社:ロシア連邦タタルスタン共和国カザン市
設 立:1958 年7月
会 長:Farid Gertovich Minigulov
主な株主:TAIF社(石油化学、金融、建設、通信の分野において54の関係会社を傘下に持ち、カザン市に本社を置く企業)