<当社を取り巻く環境>
 現在、世界経済は低成長の時代に入っている。英国のEU 離脱、米国のトランプ政権の動向など政治・経済の先行きは不確実性を増す一方、人工知能やロボティクスなど科学技術進化は、ビジネスに質的な変化をもたらし、個々人も創造性、活力が強く求められる時代になっていく。
 また、超高齢化社会、地球温暖化、水資源の偏在などのいわゆるグローバル・アジェンダは社会、地球の持続可能性を危うくしており、その解決は全人類の喫緊の課題である。
<KAITEKI 経営の推進>
 このような状況下、企業は、人、社会、地球の持続可能性について大きな責任を負っている。当社は、そうした世界の状況に先んじて、企業価値を財務のみに置く企業像から脱却し、イノベーションの追求やサステナビリティへの貢献など非財務価値も重視した「KAITEKI 価値」を志向する姿勢を打ち出している。具体的には、資本効率の向上(MOE)に加え、革新的な製品やサービスの創出(MOT)、人類、社会、地球の持続可能性向上に資するソリューションの提供(MOS)の3つの価値の総和を企業価値として、この価値を高める「KAITEKI 経営」を推進している。
 欧米化学の企業と比較して、日本企業の収益性はまだ低い水準にある。事業の成長を加速し、高い収益性を実現するための1つの方策として、この4月に三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンの3事業会社を統合し、三菱ケミカルを発足させた。会社間・事業部門間の障壁を取り除き、あらゆる情報を集約して戦略的にターゲット市場に注力すると同時に、米国、欧州、中国、アジア・パシフィックに設置するリージョナルヘッドクォーターを軸として、グローバルに成長を加速させていく。また、世界最先端の製品開発力、生産技術力を作り上げるために、各部門にR&D、生産技術を集約統合するとともに、三菱ケミカルホールディングスに設置した「先端技術・事業開発室」を通じて、オープンイノベーションを推進していく。
 また、この4月から、本格的に健康経営に取り組む。従業員の健康を重要な経営資源と位置づけ、戦略的な健康投資を行うことで、個人の健康増進と職場の生産性向上を果たし、利益の創出、企業価値の向上を達成するという、文字どおりの「経営」であり、当社における「KAITEKI 経営」を推し進めるための不可欠な要素である。
<新入社員の皆さんへ>
 地球環境と人間社会の持続可能な発展のために「KAITEKI 価値」を提供し、自らも大きく成長することを使命とする「THE KAITEKI COMPANY」――私たち三菱ケミカルホールディングスグループの一員となった新入社員の皆さんには、次の3点を深く心に刻んでほしい。
1.熾烈な競争を勝ち抜くために、すべてのチャンスを活用し「貪欲に学べ」
2.自らの業務役割を深く考え、行動を起こし、責任を持ってやり遂げよ。「仕事のプロになれ」
3.失敗を恐れず新たなフィールドへ果敢に挑戦し、価値を創造し続けよ。「積極的に行動せよ」
 新入社員の皆さんの積極果敢なチャレンジに期待する。