東芝デジタルソリューションズ(株)は、錠剤やカプセルのPTP包装シート注1の生産ラインで、さまざまな欠陥を高速・高精度で検査する「PTP外観検査装置BLISPECTOR®」機能強化版の販売を開始した。検査対象の錠剤・カプセルの品種設定をする際の、特徴量検出・判定基準値登録などの自動化の適用範囲を拡大し、オペレータの作業時間・負担軽減と欠陥検出力の強化を実現する。
 「PTP外観検査装置BLISPECTOR®」は、製薬会社のPTP包装シートの生産ライン上に、カメラと照明を設置し、ラインを流れる包装シートを撮影することで、錠剤の欠け・カプセルのへこみ・シートへの異物混入など、さまざまな欠陥を、自動で画像検査するシステム。これまでは、錠剤・カプセルを登録する際、形・大きさ・色などの特徴に合わせた品種設定作業が必要で、「設定に時間を要する」「オペレータの感覚や経験則で設定するため設定値がばらつく」などの課題があった。このため、2018年6月に機能強化を行い、撮影画像から錠剤・カプセルの形・大きさ・色などの特徴量を自動で検出・測定し、良品・不良品の判定基準値や検査範囲を自動的に登録する「自動品種設定機能」を、透過光検査注2に適用した。
 このたび、要望の多かった反射光検査注3にも、「自動品種設定機能」の適用範囲を広げた。これにより、アルミシートでのシール(封印)工程前だけでなく、シール工程後での品種設定の自動化も可能となり、生産ラインのあらゆる箇所に設置した検査装置で、作業の効率化と検出力の強化を図れる。
 「PTP外観検査装置BLISPECTOR®」の特長は次の通り。
・錠剤異物、シート異物、錠剤の割れ、欠けに加え、しわ、シール不良も同一カメラで検査可能
・生産時の照明ばらつきや撮影画像の位置の変動を自動的に補正して検出(透過光検査のみ)
・品種設定の自動化を実現
・シール前の透過光/反射光一体型検査、シール後の可視光(カラー)、近赤外光一体型検査による省スペース化を実現
・価格は最小構成で1,500万円~(税別)
・顧客の製造工程・検査対象・内容などに合わせてカスタマイズ可能
 東芝デジタルソリューションズは、7月3日~5日まで、東京ビッグサイトで開催される「第21回インターフェックス ジャパン」に「PTP外観検査装置BLISPECTOR®」「ウェブ外観検査装置M9300」を出展する。
https://www.toshiba-sol.co.jp/event/detail/20190703-0705.htm
注1 PTP(press through pack):錠剤やカプセルを、容器状のプラスチックとシート状のアルミでパックした包装で、薬の劣化・変質・破損を防ぐ。
注2 透過光検査:錠剤・カプセルのシルエット(影)をカメラで撮影できる。
注3 反射光検査:錠剤・カプセルの表面の様子をカメラで撮影できる。本装置は、可視光(人の目で見える通常の光)と近赤外光(対応波長が比較的短い赤外光)に対応