日精樹脂工業(株)は、業界トップクラスの低床化を実現したハイブリッド式竪型射出成形機「TWX-RⅢ」型に、新たに型締力2942kN(300トン)の大型クラス「TWX300RⅢ36V」を追加、11月1日から受注を開始する。
 TWXシリーズは、自動車や電子部品など幅広い分野におけるインサート成形向けで業界トップクラスの販売実績を誇るハイブリッド式竪型成形機で、中・大型クラスをカバーする新シリーズ。新複合式型締機構を搭載し、機械全体の低床化を図った。今回開発した「TWX300RⅢ36V」の市場投入により、既に2019年4月に受注を開始した同2110kN(220トン)タイプの「TWX220RⅢ25V」と併せて2機種のラインナップとなる。
 同シリーズの最大の特長は、機構のコンパクト化を図るため、これまで高速型締から高圧型締まで1つの型締シリンダで行っていた型締動作を、早送りシリンダと高圧型締シリンダ、ハーフナット機構からなる複合型締機構によって行う点。これにより、金型取付け面高さを従来機比で約30%低床化、シリーズ統一の1000mmとし、金型取付けなどの段取替え作業やワークインサート・製品取出しの作業性が大幅に向上しているほか、自動化の取回しやメンテナンスも容易になった。
 また、機械全体の高さも約10%低くしており、成形工場の設置スペース(高さ方向)の融通性が向上するとともに、工場新設の場合、天井高さを抑えられることから設備コストを下げることができる(※従来機との比較は2110kNタイプの数値)。
TWX300RIII36V R そのほかの特長としては、
(1)均一な型締力を伝達できる直圧式型締機構を搭載。温度変化の影響を受けにくく常に設定値通りの安定した型締力を伝達できるほか、金型に優しい適正(低)型締力設定が容易であること、またシンプルかつクリーンな機構は、長期にわたり機械精度を維持する。型閉中の異物検知のための低圧金型保護性能も優れており、インサートワークずれ等による金型の破損を防止する。
(2)新複合型締機構により、作動油量を従来機よりも52%削減しており、省資源、コスト削減につながる。
(3)ベッド構造の最適化により自動機のフレキシブルなレイアウトが可能で、取出機や多関節・双腕ロボットなど、個々の成形品や成形工程に適した自動化システムに柔軟に対応できる。また、金型取付け面の3ステージ化も容易に対応可能な設計としており、多様な生産形態に適応する。
(4)3本タイバーシャフトによるワイドなターンテーブル、ワイドなデイライト仕様としており、成形品の大型化(EV・HV用自動車部品におけるモジュール化等)や取数の拡大に対応。
(5)回転盤やエジェクタ動作はサーボモータ駆動とし、サイクル短縮を図るとともに、スムーズな機械動作と回転停止精度を実現しており、これにより、インサート成形時のワークのズレなどを防止できる。
 同機に搭載されているコントローラ「TACTⅣ」の特長としては、
(1)15インチカラー液晶のタッチパネル画面。上下の2画面表示により、視認性や操作性が大幅に向上。
(2)稼動履歴や成形モニタデータによるトレーサビリティを容易にしたことで、品質・生産管理機能が向上しているほか、充実したメンテナンス機能を搭載。
(3)6カ国語表示を標準装備(日・英・中・西・韓・タイ)。
(4)LANおよびUSBコネクタを標準装備。
 先に発売されたTWX220RⅢ25Vは、従来竪型機の概念を覆すコンパクト設計に対し、数多くの高い評価が寄せられ、受注状況は堅調に推移している。
 TWX300RⅢ36Vの標準本体価格は、3800万円(消費税別)。年間20台の販売を見込んでいる。