積水化学工業(株)の高機能プラスチックスカンパニーは、防火区画貫通措置※1の際に開口部のパテ埋め作業を不要とした新たな防火区画貫通措置部材「フィブロック®NEO」(PF管・ケーブル貫通用)を10月より発売する。
 建設業界の社会課題として、若年層の施工者減少による「人手不足」と「技術伝承不安」が挙げられており、不適合施工への懸念が高まっている。特に建物火災の延焼防止を目的とする防火区画貫通措置においては、より確実な施工と検査が求められている。
 防火区画貫通措置とは、防火区画をケーブル・給排水管・空調管等が貫通する場合に、火災発生時に隣室への延焼を防止するために、貫通部を国土交通大臣が認めた方法で処理する措置。同社では、火災が発生すると瞬時に5~40倍に膨張して断熱層を形成するプラスチック系の耐火材料「フィブロック®」で大臣認定を取得し、防火区画貫通措置部材のトップメーカーとして貢献してきた。
 しかし、従来工法では、区画貫通部の開口部をパテで埋める工程が必要で、パテ埋めの工程に手間と時間が掛り、確実な施工には高い技術を必要とした。さらにパテ埋め部をシートで覆うため、施工完了時の状態の目視検査が困難であった。
 そこで、①簡単・確実施工、②目視・確実検査の2つをコンセプトに防火区画貫通措置部材「フィブロック®NEO」を開発した。「フィブロック®NEO」は「フィブロック®」の膨張機能を継承し、構成する断熱層の強度を上げることにより、従来のパテ埋め工程での補強が不要な新たな工法を実現できた。課題があったパテ埋め作業を不要としたため、施工性が向上するとともに不確実な施工を抑止し、目視のみで確実に施工状態を検査できる。
 フィブロックNEOシートを留め具で壁に固定し、カバー材を針金で巻き付けることで簡単に施工でき、従来のフィブロック工法と比較して施工時間を半分以下に短縮できる※2。また、パテ埋め作業を不要としたことにより、施工完了後の追加のケーブル配線も容易に作業可能。さらに目視検査精度の向上により、完工写真データを活用したIoT管理システムとの連携も期待できる。
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※1 防火区画:建築物の火災拡大防止上有効な区画で、建築基準法では建築物の構造、用途、規模に応じて防火上有用な壁や床で仕切る規定を設けている。
   区画貫通:建築物の防火区画等(壁、床)をケーブルや給排水管等が貫通すること。
   防火区画の貫通方法:建築基準法施行令第129条の2の4第1項第七号で防火区画等を貫通する管の構造の仕様と性能が規定されている。
※2 片壁貫通における同社テスト施工による評価