2022 08 04 gsalaiance1 GSアライアンスは、自社で開発する天然深共晶溶媒(NADES:Natural Deep Eutectic Solvent)を用いて、汎用の二軸押出機で製造、取り扱いできる、木と石そのものから作った100%天然バイオマス系生分解性熱可塑性材料を開発した。
 同社の森 良平博士(工学)は、以前から、自社で開発している天然深共晶溶媒を用いて、木そのものから熱可塑性材料を開発していた。しかし、含有している木の濃度が低いという課題があった。今回は、加工プロセスを工夫して、含有する木、植物の濃度を大幅に上げることにより(木、石の合計の含有量:51%以上)、木(植物)、石(タルク、炭カルなど)、の含有量が非常に多い、大幅に安価になりえる、新しい概念の熱可塑性材料を作ることに成功した。この材料単独では、耐水性、強度が少し弱いという課題があるが、他の天然バイオマス生分解性樹脂と複合化させることにより、100%天然バイオマス生分解性樹脂が作れることも確認している。
2022 08 04 gsalaiance2 一方で、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などの石油由来の汎用プラスチックと、相溶性に問題なく混ざることも確認している。よって、実際の商業化に関しては、これらの各種の生分解性プラスチックや、さらに石油由来の汎用プラスチックなどと混合して、それらのプラスチックのバイオマス含有量、生分解性を向上させる増量剤のような目的で使用するのが良いかもしれない。開発された新材料の主成分は木(植物)と石なので、大量生産時はかなり安価にすることが可能。また、汎用の押出機で製造、取り扱いが可能なので、全てのプロセスが安価になりえる可能性がある。
 同様の方法で、木を含めた、あらゆる地球上の植物、廃木材、廃植物、海藻、廃紙、パルプなどの天然有機資源を原料とすることができる。
 これらの成果は、2022年8月下旬に、米国のシカゴで開催されるアメリカ化学会の年会で発表する予定(タイトル:100 % nature biomass based biodegradable material made from wood, stone and natural deep eutectic solvent)。