コンバーティングテクノロジーセミナー2021(オンライン)

コーティングプロセスにおけるレオロジーとぬれ性解析
+実践的レオロジーコントロール剤

 

<開催日時 ※1

<第一部(初日)>
2021年3月15日(月)13:00〜16:00

<第一部(二日目)>
2021年3月16日(火)13:00〜15:00/<第二部>15:30〜16:30


<オンライン講演>
ZOOMを使用したオンライン方式で開催します。※2
会社やご自宅などインターネット接続環境下でのパソコンや、
モバイル端末から受講いただけます。



講師


<第一部>
千葉大学 名誉教授 大坪 泰文 氏

<第二部>
ビックケミー・ジャパン イノベーション ディベロップメント 統括
若原 章博 氏
 

 コーティング液の多くは、媒体中にバインダーなどの高分子や顔料などの微粒子が分散した不均一系流体であり、コーティング液の物性制御およびコーティングプロセスの管理と密接に関係する科学はバルクのレオロジーと濡れ性に関する界面化学です。塗料やインクなどは液体状態で紙、プラスチック、金属などに塗布された後、乾燥や化学反応などを経て固体塗膜となりますが、この過程に密接に関連するのは濡れ性に関する界面化学です。一方、液体中に分散した微粒子は、ほとんどの場合、その界面化学的性質に起因して凝集しており、その効果はレオロジー的性質に大きく反映されます。そして、コーティング液の粘弾性的性質は、塗布性や塗膜の性能に深く関わっています。
  本セミナーでは、コーティング技術を総合的に理解するために、液体および固体の界面化学、続いてコーティング液の材料科学として高分子のレオロジーと微粒子分散系の安定性を概説するとともに、固体皮膜に至るまでの反応硬化解析も含めてそれらをコーティングプロセスに応用するための基礎について説明します。さらに、コーティング液のレオロジー的性質を特許(パラメータ特許)化する手法についても触れます。

 

<プログラム>

<第一部 大坪先生プログラム>
【3月15日(月)13:00〜16:00】
【3月16日(火)13:00〜15:00】

 

1.界面化学の基礎

 1.1 表面張力と表面エネルギー

 1.2 固液界面における濡れと接触角

 1.3 Zismanプロットと臨界表面張力

 1.4 表面の幾何学と超撥水

 1.5 溶液の表面張力と界面活性剤の吸着

 1.6 臨界ミセル濃度と表面張力

 1.7 界面活性剤のHLB値

2.レオロジーの基礎

 2.1 連続体力学の基礎

   a)  ひずみ

   b)  ひずみ速度

   c)  応力

 2.2 粘性の基礎

   a)  粘度 (粘性率) の定義

   b)  非ニュートン流動

   c)  チクソトロピー

 2.3 粘弾性の基礎

   a)  弾性と粘性の基本的性質

   b)  粘弾性の現象論 (粘弾性モデル)

   c)  動的粘弾性の定義とその意味

   d)  動的粘弾性曲線の評価

3.コーティング液の材料設計にかかわる界面化学とレオロジー

 3.1 粒子分散系のコロイド化学的安定性

   a)  粒子の帯電とζ-電位

   b)  イオン雰囲気と電気二重層

   c)  DLVO理論と粒子の分散安定性

   d)  吸着高分子と粒子の分散安定性

   e)  凝集分散系のレオロジー的性質

   f)  粒子の濡れ性と分散性

 3.2 高分子液体のレオロジー

   a)  高分子の分子運動

   b)  高分子の分子量と粘度挙動との関係

   c)  高分子溶液の非ニュートン流動

   d)  ガラス転移

   e)  高分子の分子量と時間-温度換算則との関係

4.プロセスから見た界面化学とレオロジー

 4.1 レベリングにおける表面張力と粘度

 4.2 分散系のレオロジーと印刷適性

 4.3 ラテックス分散系の乾燥

 4.4 コーティング液の濡れ性と硬化塗膜の接着強度

 4.5 粘性液体から弾性固体への硬化過程の解析
   a)重合硬化と三次元網目構造の形成(ゲル化)
   b)ゲル化に伴う動的粘弾性の変化
   c)硬化反応の速度論と温度の効果

5.ケーススタディ〜インクジェットインクにおける界面化学とレオロジー〜

 5.1 界面の流動とMarangoni効果

 5.2 動的表面張力

 5.3 動的粘弾性

 5.4 濡れ性と浸透性

 5 伸長流動と糸引き

レオロジーデータの特許化

 1 パラメータ特許の概要

 2 粘度曲線の特許例

<第二部 若原先生プログラム>

【3月16日(火)15:30〜16:30】

 

 実際のレオロジーコントロール剤についてその特徴・使い方を紹介する。
 コーティング液では粒子沈降・塗布時のタレ・形状の保持の目的で使用される。実際、水系・非水系とでは用いられるレオロジーコントロール剤は異なる。
・どのような粘性挙動が欲しいか
・期待する効果と、望ましくない副作用
・注意すべき点など、
実用上の課題についても触れる。また粒子の凝集と分散液のレオロジー特性は強い関係にあることから、粒子の分散安定化を図る湿潤分散剤についても紹介する。

<主な内容>
1.レオロジーコントロール剤
   1)主な構造と得られる粘性挙動
     ・ユリアウレタンとその派生品:低極性から高極性の溶剤系、水系
     ・会合タイプ:水系
     ・層状ケイ酸塩:溶剤系、水系
    2)使用方法と注意点
2.粒子の分散安定化とレオロジー
    1)脱凝集をもたらす湿潤分散剤の構造と特徴
    2)系に適した分散剤の選定の仕方

 

講師プロフィール

<大坪泰文先生>

1978年 東北大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)

    東北大学工学部助手

1982年 千葉大学工学部助手

1987〜1988年 Princeton 大学工学部招聘研究員

1990年 千葉大学共同研究推進センター助教授

2000年 千葉大学工学部教授

2005〜2007年 千葉大学ベンチャービジネスラボラトリーセンター長

2015年 千葉大学定年退職・名誉教授

受賞:色材協会論文賞(1987年)

   日本機械学会ROBOMEC表彰(2001年)

   日本レオロジー学会賞(2005年)

 

 

<若原章博先生>

1982年 名古屋大学工学研究科修士課程修了

同年関西ペイント(株)にて自動車用塗料設計に従事
1990年 河合塾学園ドルトンスクールで幼児教育にたずさわったあと、
1994年 ビックケミー・ジャパン株式会社に入社
添加剤営業・ラボマネージャ−・技術部長ののち現職。 塗料・インキほか各種コーティング分野で、分散剤・表面調整剤・消泡剤・レオロジーコントロール剤など添加剤の開発と紹介をすすめる。
2015年 色材協会技術賞受賞

 

 

<注記>

※1 当日、都合悪い方には録画の再配信などを検討いたします(録画配信のため質疑応答はありません)
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