【半導体】リンテック、研究所内にアドバンストディベロップメントセンターを新設
リンテックはAI向けなど先端半導体分野における材料・プロセス開発体制を強化するため、研究所 先端技術棟(埼玉県さいたま市)に、クリーンルームを備えた研究施設「アドバンストディベロップメントセンター」を新設した。

半導体の量産ラインに近い評価環境を構築
近年、AI向けデバイスの高性能化に伴い、HBM(高帯域メモリー)やロジックを含む先端半導体の分野では、複数チップを高密度に実装・積層して1つのパッケージに統合するチップレット技術が進展している。チップの高密度化・多層化が進む中、接着剤を使わずにチップ同士を直接接合するハイブリッドボンディングなどの技術も重要性を増している。
一方で、直接接合では、わずかな汚染や残渣が歩留まりや信頼性に大きく影響するため、チップを扱う製造工程において、材料やプロセスを適切に管理・評価することが不可欠となっている。
こうした背景から、同社は総額約16億円を投じて、同センターを新設しました。ISOクラス5およびクラス7のクリーンルーム環境を整備し、同社製の各種装置に加え、高精度・高平滑グラインダー、グルービングレーザ―(注)、ダイサーなどの中間・後工程設備、検査装置を導入。HBM向けなど低汚染・低残渣が強く求められる半導体関連テープを含む材料やプロセスについて、量産ラインに近い条件で評価できる体制を拡充・強化していく。
(注)グルービングレーザ―:ダイシング工程の前にレーザーでグルーブ(細い溝)を形成する前処理設備
共創強化で次世代の材料・プロセス提案へ
同社では、外部の研究機関や企業との共創による新規技術開発に取り組んでおり、ダイレクト・トランスファー・ボンディング(DTB)に関わる材料・プロセス開発もその一例。DTBは、切断後のチップに一時的にテープをラミネートした状態で搬送・位置合わせを行い、チップ表面に直接触れることなくウエハ上に配置して接合するプロセス技術。汚染を抑えながら高精度なチップ搭載を可能にすることで、ハイブリッドボンディングにおいて重要な役割を果たす。
同社は、こうした共創型研究開発を推進する拠点としても同センターを活用します。独自の製品開発はもとより、顧客立会いのもとで材料評価・プロセス検証も行っていくことで、先端半導体技術の急速な進化への対応力を強化していく。
センター概要
- クリーン度:ISOクラス5/7
- 床面積:計158m2
- 場所:埼玉県さいたま市 研究所内

