【PPS樹脂】東レ、インドに「トレリナ」コンパウンド拠点を新設

 東レは、同社インド現地法人であるToray Industries (India) Private Limited (略称:TID)において、耐熱性や耐薬品性、機械強度、難燃性等において優れた特性を持つ高機能素材であるポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂「トレリナ」のコンパウンド生産設備の新設を決定した。アンドラ・プラデシュ州スリシティーのTID事業拠点に年産約3,000トンの設備を導入し、インドにおける初の自社生産ラインによるPPSコンパウンドとして、2027年初頭に生産設備の稼働を開始する。なお、同年4月から随時顧客向けサンプルワークに着手し、早期の本格量産を目指す計画だ。

 東レは、すでにインド現地で展開しているナイロン樹脂およびPBT樹脂コンパウンドに加え、新たにPPS樹脂コンパウンドの自社一貫生産体制を構築し、自動車の電装部品やエンジン部品等に使用されるエンジニアリングプラスチックのラインナップ強化を図ることで、品質設計・プロセス条件の最適化、安定品質の確保、立上げおよび継続的な改善スピードの向上を図る。

 インドの実質GDP成長率は、今後も、年率7%前後の高い成長が見込まれる有望な市場。所得水準の向上に伴い、自動車や家電等、高級品や高付加価値品の需要が拡大しており、インド政府が推進する“Make in India”政策の下、インド国内の製造業各社は、各種部品の現地調達・生産化を進めている。さらに、「生産連動型インセンティブ(PLI)スキーム」等の政策を活用し、現地調達率を急速に高めている。

 このため、樹脂材料についても現地生産・現調化が強く求められる状況となり、輸入からインド現地生産材への切り替え需要が急増している。また、同社は、インドでのサポート体制をさらに強化するため、西部マハーラーシュトラ州のプネに新たなオフィスを2026年7月に開設する予定。生産拠点だけでなく販売および技術サポート拠点も拡充することで、インド市場における事業基盤をさらに拡大していく。

 東レは、長期経営方針“TORAY Challenges 2035”の基本方針の1つとして、「現場力強化とサプライチェーンの強靭化」を推進している。今回のインドでのPPS樹脂コンパウンド「トレリナ」拠点設立はこのプロジェクトの一環であり、インドでの樹脂事業拡大の中核として位置づけ、世界ナンバーワンPPS樹脂メーカーとしての地位をさらに確固たるものとしていく。

<参考>
Toray Industries (India) Private Limitedの概要
1.名称  Toray Industries (India) Private Limited (略称「TID」)
2.設立  2014年1月
3.所在地  工場: スリシティー(アンドラ・プラデシュ州)
       オフィス: グルガオン(ハリアナ州)、チェンナイ(タミル・ナドゥ州)
4.事業内容
(1)インド国市場調査および東レグループ事業拡大・進出のための支援
(2)樹脂コンパウンド製品の製造・販売
(3)高機能ポリプロピレン、長繊維不織布の製造・販売
(4)エアフィルター製品の製造・販売

<関連リリース>
2019年10月2日
インドにおける樹脂コンパウンド拠点の生産開始について

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