【半導体】SEMI、世界半導体製造装置市場は2028年に2290億ドルへ到達と発表。AI主導の先端ロジック、先進メモリ、テスト・パッケージング投資が成長を牽引
SEMI(本部:米国カリフォルニア州ミルピタス)は2026年7月14日(米国時間)、世界半導体製造装置の2026年央市場予測を発表し、2026年の半導体製造装置(新品)の世界の売上高は、前年比23.2%増となる過去最高の1659億ドルに到達すると予測した。AIが主導する需要により新たな局面に入った半導体製造投資は5年連続成長を遂げ、2028年には半導体製造装置の世界総販売額が、2295億ドルに到達する見込み。
この力強い見通しの背景には、AIインフラ、先端ロジック、先進メモリ、および計算能力の高密度化や高帯域幅メモリ(HBM)投資、デバイス・アーキテクチャの複雑化への対応に必要とされる後工程技術への投資の加速がある。
SEMIのプレジデント兼CEOであるAjit Manocha(アジット・マノチャ)氏は次のように述べている。
「AIは、より高性能で高効率な半導体チップへの需要を加速させており、それが半導体製造装置市場全体への投資拡大を促しています。今回の年央予測は、AI時代に必要とされる先端ロジック、先端メモリ、テストおよびパッケージングへの投資により、製造装置への投資がさらに高い成長軌道に乗ることを示しています」
セグメント別予測
ウェーハファブ装置(ウェーハプロセス処理装置、ファブ設備、マスク/レチクル製造装置)の販売額は、昨年過去最高の1169億ドルを記録したが、2026年はさらに23.1%増の1439億ドルに増加することが予測される。これはSEMIが2025年末に発表した予測から大幅な上方修正となり、HBM向けDRAM技術を中心とした先進メモリ投資および先端ロジック投資の増加を反映している。デバイスメーカーがAI関連ワークロードへの対応を目的とした生産能力増強とプロセス移行を進める中、ウェーハファブ装置の販売額は2027年に21.8%、2028年に14.1%拡大し、2000億ドルを突破することが予測される。
AI関連半導体需要は、後工程装置市場の拡大も牽引している。2025年に55.3%の大幅成長を記録したテスト装置市場は、2026年に前年比31.0%増の153億ドルへ拡大すると予測されており、これもSEMIの2025年末予測から大幅な上方修正がされた。一方、2025年に20.8%増となった組立・パッケージング装置市場は、2026年に9.6%増の67億ドルとなる見通しで、概ね前回予測と一致している。両市場とも2028年までの成長継続が予想されており、テスト装置市場は208億ドル、組立・パッケージング装置市場は86億ドルに達する見込み。この成長を支えるのは、デバイスの複雑化、先進およびヘテロジニアス・パッケージングの採用拡大、AIおよびHBMデバイスに求められる性能・信頼性要件の厳格化。

※装置(新品)には、ウェーハファブ装置、テスト装置、組み立ておよびパッケージング装置が含まれている。装置合計額はウェーハ製造装置を除いている。
アプリケーション別予測
ファウンドリおよびロジック向けのウェーハファブ装置販売額は、AIアクセラレーター、高性能コンピューティング(HPC)、およびハイエンドモバイルプロセッサ向け先進ノードの生産能力増強を背景に、2026年には前年比18.9%増の780億ドルに達する見込み。さらに、2027年に18.1%増、2028年に13.6%増の成長が予想されており、業界が2nm世代のGate-All-Around(GAA)トランジスタ技術の本格量産へ移行する中で、2028年には1047億ドル規模に達する見通し。
メモリ関連装置への投資も、HBM需要の拡大、先進DRAMノードへの移行、およびNAND技術の進化を背景に、2028年まで大幅な成長が予測されている。DRAM装置販売額は、2026年に前年比39.0%増の388億ドルとなった後、2027年に27.4%増、2028年に15.0%増と成長を続け、2028年には569億ドルに達する見込み。また、NAND装置販売額は、2026年に前年比30.7%増の139億ドルとなり、その後2027年に31.1%増、2028年に14.5%増と拡大し、2028年には208億ドルに達することが予測されます。この成長を牽引するのは、3D NANDの積層数増加や、より高密度なメモリアーキテクチャへの投資。

地域別予測
中国、台湾、韓国が、半導体製造装置投資額の上位3地域を占める見込み。中国は予測期間を通じて最大の装置市場としての地位を維持するとみられるが、近年の高水準な投資の反動から、2026年の成長は緩やかなものになると予想される。台湾では、AIおよび高性能コンピューティング向け先端半導体生産能力の拡張が装置投資を支えるであろう。韓国では、HBMを含む先進メモリ技術への投資が装置市場を牽引する。そのほかの地域でも、サプライチェーンの地域分散化、各国の政府支援、および特定用途向け生産能力の増強投資を背景として、2027年および2028年に装置投資が拡大することが見込まれる。
SEMIの予測は、最大手半導体製造装置メーカーの集団的見解、世界半導体製造装置市場統計(WWSEMS)、World Fab Forecastのデータベースに基づいている。
SEMIの市場データについて
SEMIの半導体製造装置市場統計レポート(EMDS:Equipment Market Data Subscription)は、世界半導体製造装置市場に包括的な市場データを提供している。EMDSには、以下の3つのレポートが含まれる。
・製造装置市場動向の早期見通しを月毎に提供するSEMI Billingレポート
・世界半導体製造装置市場統計WWSEMS(Worldwide Semiconductor Equipment Market Statistics)。半導体製造装置の出荷額を世界7地域と22の装置カテゴリーに分類した詳細な月次レポート
・半年毎に半導体製造装置市場の予測を提供するSEMI半導体製造装置予測

