【塗装向け材料】ヤマハ発動機など、成形のサイクルタイムを20%短縮できる「ハイサイクル SMC」素材を船外機に採用
ヤマハ発動機とヤマハマリンは、ジャパンコンポジットと、成形のサイクルタイム(※1)(CT)を従来比で20%短縮(※2)できる塗装向け材料「ハイサイクルSMC(シートモールディングコンパウンド)」を共同開発した。この材料は2025年からヤマハ発動機の船外機のトップカウルに採用され、生産効率の向上と環境負荷低減に貢献している。なお、対象となる船外機は、ヤマハ発動機のグループ会社であるヤマハマリンが生産を担当している。

今回開発したハイサイクルSMC材料は、成形工程で必要となる熱エネルギーを低減できる。一般に、SMC材料は熱硬化性樹脂の一種で、成形時に多くの熱エネルギーを必要とする。この際に用いられる蒸気製造に伴うガス燃焼や電力使用は、企業活動に伴う温室効果ガス排出量の区分におけるスコープ1.2.(※3)に該当する。この開発は、ヤマハ発動機・ヤマハマリン・ジャパンコンポジットの3社が、材料と製造工程の最適化を継続的に検証することで実現した。ハイサイクルSMCの採用により、成形CTが従来比で20%短縮し、これが成形時のエネルギー消費を抑制することで、CO2排出量を従来比で20%削減できる見込み。
ヤマハ発動機グループは「ヤマハ発動機グループ環境計画2050」に基づき、2050年までに事業活動を含むサプライチェーン全体でのカーボンニュートラル(※4)の達成を目指している。また、スコープ1.2.においては、グループ会社を含む各製造拠点でのカーボンニュートラル実現目標を2035年に前倒しし、各種の取り組みを加速させている。ハイサイクルSMC材料の採用も、こうした取り組みの一環だ。
※1 サイクルタイム : 製品1単位の材料投入から取り出しまでの工程全体の所要時間
※2 同社調べ(2026年3月)
※3 企業活動における自社の排出
※4 スコープ1.2.+スコープ1.2.以外の排出(スコープ3)

