【搬送アシスト装置】日本精工、慶應義塾大学病院で「MOOVO(ムーボ)」の販売に向けた院内運用評価開始

 日本精工(NSK)は、慶應義塾大学病院の協力のもと、NSKが開発した搬送アシスト装置「MOOVO™(ムーボ)」の販売に向けた院内運用評価(以下、「本評価」)を2026年7月に開始した。「MOOVO™」は、ストレッチャーでの搬送を支援する装置であり、搬送時における医療従事者の身体的負担の軽減に貢献する。本評価は2026年12月に完了予定で、NSKは、本評価で得られる運用データや知見を活用し、搬送業務における課題整理と、身体的負担の定量的評価を進める。
 NSKは2026年8月21日~22日に東京国際フォーラムにて開催予定の「第30回日本看護管理学会学術集会」において、本評価に関する講演を行うほか、会場にて「MOOVO™(ムーボ)」実機の初展示を行う。また、本評価で得られた運用データや知見を踏まえ、2026年12月の販売開始を目指す。

背景
 少子高齢化や労働人口の減少を背景に、医療現場では限られた人員で日々の業務を支える状況が続いており、医療従事者一人ひとりの身体的負担を軽減し、安心して働き続けられる環境を整えることが重要な課題となっている。
 NSKは中期経営計画2028において、ロボティクス事業を重点領域と位置づけ、これまで培ってきたトライボロジー技術を活用してその拡大を進めている。「MOOVO™」は、医療従事者がストレッチャーを搬送する際の身体的負担を軽減し、働きやすい環境づくりに貢献することを目指して開発を進めてきたもの。
 本評価は、「MOOVO™」の販売開始に向けて、病院内の実際の環境における運用データや知見をさらに蓄積することを目的としている。慶應義塾大学病院は、AI・ICT・ロボット技術を病院内に実装し、医療従事者の負担軽減と医療の質向上を目指す「AIホスピタル」の取り組みを推進しており、「MOOVO™」が目指す医療現場での業務支援という方向性と合致することから、本評価の実施に至った。
「MOOVO™」の特長
 「MOOVO™」は、ストレッチャーに取り付けて使用する搬送アシスト装置。ストレッチャーを押したり引いたりするだけで、軽い力で自然に操作できる。そのため、特別な訓練や大きなワークフローの変更を必要とせず、医療現場にスムーズに導入することが可能。なお、本装置は、医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院とNSKの協業により2024年3月に実用化したリモコン操作型「MOOVO™」の運用知見を活かし、医療従事者が普段通りストレッチャーを操作するだけで搬送が支援されるように改良したもの。
 この操作性を実現しているのが、フィジカルAIを活用したNSK独自の全方向アシスト制御技術。これにより、前後移動だけでなく左右移動や旋回を含む360度あらゆる方向への搬送アシストと素早い応答を実現し、軽い力で自然に操作することができる。

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