【水素燃料電池】ヤンマーの舶用システム「GH-FCシリーズ」、DNV型式承認取得
ヤンマーホールディングスのグループ会社であるヤンマーパワーソリューションの舶用水素燃料電池システム(GH-FCシリーズ)が、国際的な船級協会の1つであるDNVより型式承認(Type Approval)を取得した。今回の認証により、ヤンマーパワーソリューションのGH-FCシリーズは、DNVが定める規則およびガイドラインに適合していることが証明された。同認証の取得は、舶用水素燃料電池システムのグローバル展開に向けた重要なマイルストーン。

ヤンマーは、舶用推進システムおよび発電技術の知見を生かし、2015年から水素燃料電池技術の開発に取り組んでいる。2023年には舶用水素燃料電池システムの商用化を実現し、船主、船舶運航事業者、自治体などと連携しながら、日本国内での販売を進めている。GH-FCシリーズは、現時点で以下の船舶に搭載されている。
商船三井テクノトレード 旅客船「HANARIA」
東京都 業務艇「東京みらい丸」「つきじZERO」
日本郵船 クルーズ船「AMANE(海音)」(現在建造中、2027年春に就航予定)
黒瀬水産 養殖給餌漁船「ZERO-E黒瀬」
日本での導入実績は、海運業界の脱炭素化に向けた実用的なエネルギー源として、水素に対する期待が高まっていること、またGH-FCシリーズが作業船から旅客船まで、幅広い船種に対応できることを示している。
※写真左から: Eric Tigelaar(ヤンマーヨーロッパ)、丸山 剛広(ヤンマーパワーソリューション)、Oliver Darley氏(DNV)、廣瀬 勝(ヤンマーパワーソリューション)、村瀬 知行氏(DNV)、Olaf Drews氏 (DNV)
ヤンマーパワーソリューションの廣瀬 勝代表取締役社長は次のようにコメントしている。
「DNV型式承認の取得は、当社が水素を活用した舶用ソリューションを市場へ展開していくうえで、大きな節目となります。日本国内で培ってきた運用実績を基盤に、今後は世界中のお客様のゼロエミッション化に寄与し、持続可能な海上輸送の実現に貢献していきます」
Yanmar Europe B.V. Manager of Commercial Marine Department, Eric Tigelaar氏は次のようにコメントしている。
「今回の認証取得により、欧州をはじめとする世界各地のお客様に対し、脱炭素化に向けた実用的なソリューションを提供する体制がさらに強化できます。GH-FCシリーズは設置が容易であり、運用の柔軟性、モジュール性、環境性能も兼ね備えており、多様な船種への適用が可能な魅力的なソリューションです」
DNV Maritime Head of Engines & Pressurized Equipment, Olaf Drews氏は次のようにコメントしている。
「ヤンマーとの協力関係を継続し、今回GH-FCシリーズに対する型式承認を授与できることを大変うれしく思います。今回の認証は、水素燃料電池技術の成熟度が着実に高まっていることを示すとともに、市場における信頼性を高め、より幅広い商業利用に向けた準備が整ってきていることを証明しています。DNVは、ゼロエミッション船の実現を加速させる革新的なソリューションを引き続き支援していきます」
舶用水素燃料電池システム GH-FCシリーズについて
GH-FCシリーズは、船舶向けに開発された舶用水素燃料電池システム。水素と酸素の電気化学反応によって発電し、航行時にCO2を排出しない次世代の動力源として期待されている。モジュール構造を採用しており、船舶の用途や必要出力(80,160,240,320kW)に応じて柔軟なシステム構成が可能。



