【立体物直接印刷システム】エプソン、新ブランド「CONTOURJET」でソリューション強化

 セイコーエプソンは、独自のインクジェット技術とロボティクス技術を組み合わせた立体物直接印刷システム(Direct-To-Shape Printing System)を、新ブランド「CONTOURJET」(コントアジェット)として展開する。
 同ブランドのもとで装置性能の向上に加え、インク、関連ソフトウエア、導入支援、保守サービスまでを含めたトータルソリューションを提供し、顧客の加飾工程における効率化や環境負荷低減と、多様なデザイン表現の両立に貢献する。また、スポーツ用品、自動車部品、工業製品など、立体形状への加飾ニーズが見込まれる市場に向け、グローバル展開を加速する。

CONTOURJET(イメージ図)
立体物印刷サンプル

 CONTOURJETは、コンパクトな形状と高精度なインク吐出性能を両立したエプソンのPrecisionCore プリントヘッド「S800」と、エプソンが開発した高精度な産業用6軸ロボットを組み合わせることで、曲面や凹凸を有する複雑な立体物への直接印刷を可能にするソリューション。
 PrecisionCore プリントヘッド「S800」と独自の軌跡制御と画像処理技術により、溝や湾曲を含む複雑な形状に対しても高品質かつ高精度な印刷を実現する。
 さらに、従来のアナログ印刷工程のデジタル化により、人手作業の削減や省スペース化を実現し、製造工程の合理化に貢献する。また、インクジェット技術の特長である「必要なところに、必要な量だけ印刷する」ことで、材料使用量や廃棄物を削減し、環境負荷の低減にも寄与する。さらに、版や専用材料を必要としないため、多品種少量生産やパーソナライズ需要にも柔軟に対応し、多様なデザイン表現を可能にする。
 今回のブランド展開に合わせ、機能の強化も実施。リニアモーター駆動や可搬重量を高めたエプソンのロボットの採用により、大型・長尺ワークへの印刷にも対応する。さらにフロントアクセスを重視した設計によりメンテナンス性を高めるとともに、ホワイトインク・透明インク(バーニッシュ)を含む多色印刷への対応により、より多彩な加飾表現を可能する。加えて、エプソンはパートナー企業との連携を通じて、用途や素材に応じた最適なインクや運用方法を提案し、顧客の新たな価値創出を支援する。
 なお、エプソンは2026年9月23日から25日まで、米国ネバダ州のラスベガス・コンベンションセンターで開催される印刷業界向け国際展示会「PRINTING United Expo 2026」に出展し、CONTOURJETで印刷した立体物サンプルなどを通じて、同ソリューションの特長を紹介する。
 エプソンは今後も、「省・小・精」の技術・思想を基盤に、PrecisionCoreプリントヘッドとロボティクス技術の融合により、平面印刷の枠を超えた新たなインクジェット用途の創出を進めていく。これにより、顧客の生産性向上と環境負荷低減に貢献するとともに、持続可能な社会の実現を目指す。

「CONTOURJET」の主な特長
 CONTOURJETは、エプソンのPrecisionCoreプリントヘッド「S800」と産業用6軸ロボット、独自の軌跡制御・画像処理技術を組み合わせることで、複雑な立体形状への高品質かつ高精度な直接印刷を実現。
・独自のPrecisionCoreプリントヘッド「S800」を搭載し、600dpi×600dpiの高解像度印刷を実現
・6軸ロボットと独立昇降機構の組み合わせにより、幅広い印刷姿勢に柔軟に対応し、さまざまな立体形状への印刷を実現
・リニアモーター駆動や可搬重量を高めたロボットの採用により大型・長尺ワークへの印刷に対応
・曲面に沿った精密な軌跡制御技術と画像処理技術により、複雑な立体物への高精度な加飾を実現
・フロントアクセス設計によりプリントヘッド交換などのメンテナンス性を向上
・ホワイトインクや透明インク(バーニッシュ)を含む多色印刷に対応。下地印刷から質感表現まで多彩な加飾表現を実現

ビジネスモデルとパートナーシップ
 エプソンは、長野県諏訪郡富士見町の「インクジェットイノベーションラボ富士見」において、CONTOURJETを活用した立体物へのインクジェット印刷技術の研究開発や評価・検証を進めてきた。また、ドイツ・ノイスに開設した「Epson Experience Center」では、欧州の顧客が「CONTOURJET」を用いて実際の基材へのテスト印刷や評価を行える環境を整えている。日本と欧州の2拠点をベースに、これまで培ってきた技術やノウハウを活かしながら、立体加飾市場での事業展開を加速するため、積極的にグローバルパートナーとの協業を推進している。

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