【BOPP】TOPPANグループのIrplast、イタリア工場で環境配慮型パッケージの基材となるフィルム新製造ライン導入
TOPPAN傘下で、イタリアのフィルムメーカーであるIrplast S.p.A.(本社:イタリア・トスカーナ州、CEO:Fausto Cosi、以下 Irplast(読み:イルプラスト))は、リサイクル適性の高い単一素材(モノマテリアル)化やプラスチック使用量の削減などに貢献する環境配慮型パッケージの基材となる同時二軸延伸技術を用いた「高機能BOPP(二軸延伸ポリプロピレン)フィルム」の供給体制強化に向け、新製造ラインを導入した。同時二軸延伸プロセス「LISIM」※1を活用した優れた耐熱性、機械的強度※2、高い透明性を兼ね備えた高機能BOPPフィルムの供給基盤を強化する。同製造ラインの導入に合わせ、2026年9月15日に稼働式を開催した。

なお、概要は、2026年10月14日~16日に東京ビッグサイトで開催される「TOKYO PACK 2026 -2026東京国際包装展-」のTOPPANブース(東2ホール:小間番号2R10)にて紹介される。
背景と目的
欧州における包装・包装廃棄物規則(PPWR)をはじめとする環境規制強化を受け、プラスチック資源循環に向けた脱アルミ化やモノマテリアル化へのニーズが高まる中、従来の複合素材パッケージからPP単一素材への切り替えを可能にする、優れた耐熱性、機械的強度を持つ「高機能BOPPフィルム」が注目を集めている。こうした市場背景を受け、TOPPANグループにおいては、モノマテリアル化の実現に貢献するパッケージ基材フィルムの供給拡大を加速させている。
Irplastは、同時二軸延伸技術を保有する欧州有数のフィルムメーカー。Irplast独自の熱収縮を最小限に抑える技術ノウハウにより、優れた耐熱性、機械的強度、高い透明性を兼ね備えた高機能BOPPフィルムの生産を可能にしている。今回新製造ラインを導入することにより、既存の生産能力と合わせて工場全体で年産最大約3万トン規模の高機能BOPPフィルム供給を確立していく。高付加価値フィルムの生産効率化を図り、欧州をはじめとするグローバル市場で高まる環境配慮型パッケージの需要に応えるフィルムの強固な供給体制を構築していく。
新製造ラインの特長
・同時二軸延伸技術による高付加価値用途の開発
同時二軸延伸プロセス「LISIM」による均一な物性と優れた寸法安定性を活かし、レトルト殺菌処理をはじめとする厳しい条件・環境下でも形状や強度を維持できる高機能パッケージ用途の開発を推進する。また、同プロセスで製造される高耐熱・高強度なBOPPフィルムを活用することで、顧客のPP包材におけるモノマテリアル化への移行に貢献する。
・パッケージの薄肉化によるプラスチック使用量の削減
フィルムの優れた機械的強度を活用し、フィルムの薄肉化を推進する。パッケージに必要な機能を保持しながらプラスチック使用量を削減し、省資源による環境負荷低減に貢献する。
今後の展開
TOPPANとIrplastは、今回のラインによる商業生産を2026年後半までに確立させ、欧州をはじめとするグローバル市場向けに高機能BOPPフィルムおよび各種関連パッケージを提供していく。
また、TOPPAN独自の透明バリアフィルム「GL BARRIER」※3のモノマテリアル包材向け新基材としての活用に向けた開発を進め、リサイクル適性と高いバリア性を両立した環境配慮型パッケージの展開を推進していく。
※1 「LISIM」: Irplast社が導入しているブルックナー社(Bruckner)の同時二軸延伸技術。
※2 機械的強度:引張強度や引き裂き強度、耐突き刺し強度、耐衝撃強度など
※3 「GL BARRIER」: TOPPANが開発した優れたバリア性能を持つ透明バリアフィルムの総称。独自のコーティング層と高品質な蒸着層を組み合わせた多層構造で、安定したバリア性能を発揮する。また多くの優れた特性が高い評価を受け、食品から医療・医薬、産業資材に至る幅広い分野で採用されている。印刷基材とバリア基材の双方の機能を兼ねることなどにより、アルミ箔代替、層構成の合理化を図ることができる。


