【感性評価】TOPPAN、石目や金属調など多様な建築素材に対しAIが定量評価するシステムの提供開始

 TOPPANは、人工知能(AI)を活用して木目に対する受け手の印象などの感性を定量評価するシステム「MOKUMETRIX®(読み:モクメトリクス)」を提供しているが、このたび、石目や金属調など多様な素材を解析する機能を追加し、2026年6月より提供を開始する。
 TOPPANは、2025年1月に「MOKUMETRIX®」を開発し、戸建住宅・マンションなどの住空間、オフィス、ホテル、公共施設といった幅広い建築分野に提供しており、木目柄が与える感性評価※1を推定することができる。今回、石目、金属調、ファブリックなど18種類の素材を解析する新たな機能を開発した。これにより、年代や性別といった属性に応じて、木目以外にも多様な素材の感性評価を客観的に数値化できるようになる。

システム画面のイメージ

開発の背景
 近年、住宅や商業施設などにおいて、空間シーンに応じてさまざまな人の感性に合わせた、ウェルビーイングな空間の設計が求められている。設計者が、特に壁や天井などに使用される表層材の意匠表現を決める際、高級感や清潔感、先進性といった受け手の印象が価値判断に影響する。また従来、住宅や商業施設、公共施設などの壁面や床には木目柄が中心であったが、多種多様な素材が採用されるようになり表層材の選定が複雑化している。そのため、設計意図の共有において、より丁寧な合意形成が必要とされる場面が増えている。
 そこでTOPPANは、「MOKUMETRIX®」に石目や金属などの多様な素材の解析機能を追加した。これにより、意匠が与える印象をエビデンスに基づいて可視化することで、関係者間の合意形成の円滑化に貢献し、豊かな空間づくりを実現する。
アップデートの概要
1.解析領域を様々な素材へと拡張
 今回、新たに石目や単色調、金属調、ファブリックなど18種類の素材のAI解析が可能になった。抽象柄を約2500柄調査したことで、木目以外の多様な素材の評価が実現した。受け手の年代・性別・経験値などの条件を設定(例:20代・一般女性・プロ、50代・一般男性・経験値不問など)することで、ターゲット層に好まれやすい素材を評価できる。これにより、商業施設やホテル、オフィスなどの共有スペースの改修・リノベーションにおいて、利用者視点に基づいた素材選定やデザイン提案が可能となる。

感性評価のイメージ

2.素材ごとの特徴を数値化し、円滑な合意形成に貢献
 従来の解析指標に加え、石目や金属調などの抽象柄に適用した14項目の特徴を数値化できる機能を開発。抽象柄固有の「光沢感」「硬質感」といった、少しの違いで印象が変化する素材の特性に合わせた分析により、デザイン調整時の指標にできるため、円滑な合意形成に貢献する。

物理的な特徴量評価のイメージ

参考価格
 感性評価レポート提供 30万円(税抜)~
 *仕様により別途見積となる。
今後の目標
 TOPPANは、今回アップデートした「MOKUMETRIX®」を、戸建住宅・マンションなどの住空間、オフィス、ホテル、公共施設といった幅広い建築分野の他、自動車や家電業界などの様々な業種に展開していく。「MOKUMETRIX®」をはじめとしたTOPPANのノウハウに基づく科学的なエビデンスに加えて、TOPPANのクリエイティブラボ「C-lab.®※2が蓄積するトレンド情報を掛け合わせた先進的な支援を推進し、関連受注含め2028年度までに20億円の売上を目指す。
※1 感性評価
 人の感覚や心理的な印象を定量的に数値化すること。たとえば、「この木目は落ち着いて見える」「このデザインは高級感がある」といった主観的な感覚を数値で評価する。
※2 「C-lab.®
 建装材開発で培った確かな実績に基づくマーケティングデータと最新の情報を活用し、企業課題の解決や未来のビジョンを提案する研究組織。「C-lab.®」ではユーザーのライフスタイルに寄り添い、心地よい空間を創造するためのパートナーとして共に未来のデザインを築いていく。

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