【微細藻類】マレーシア・サバ大学とEuglena Malaysia、水産養殖向け機能性飼料の開発について共同研究開始
マレーシア国立サバ大学(UMS:Universiti Malaysia Sabah)とユーグレナマレーシア(Euglena Malaysia Sdn. Bhd.)は、2026年4月より、水産養殖分野における機能性素材の有効性評価を目的とした共同研究を開始した。同研究では、ユーグレナグループの知見も活用しながら推進され、微細藻類由来の機能性原料や次世代水産飼料技術に関する研究を通じて、持続可能な水産養殖の実現に向け、養殖魚の健全性や生産性の向上に資する技術開発を目指す。
2026年6月29日、UMSにて研究契約締結セレモニーが開催され、UMSおよびEuglena Malaysiaの関係者が出席し、イノベーションの促進や産学連携の強化、さらにマレーシアにおける食料安全保障やブルーエコノミーへの貢献について、認識を共有した。

共同研究の背景と目的
世界的な食料需要の拡大を背景に、天然漁業による生産量が横ばいで推移する一方、水産養殖の生産量は急速に拡大している。2024年には世界の漁業・養殖業全体の生産量が過去最高水準に達した。※
水産養殖は今後の食料供給を支える重要な産業として位置づけられる一方で、さらなる持続的な成長には、生産性の向上、魚病対策、環境負荷の低減といった課題への対応が不可欠。
こうした背景のもと、共同研究では、微細藻類由来の素材を飼料に応用し、水産養殖における生産性および健全性の向上に資する可能性を検証する。UMSはマレーシアにおける海水魚養殖研究の中核的機関として豊富な研究実績を有しており、Euglena Malaysiaは微細藻類の研究・開発および産業応用に関する知見を有している。研究は、両者の強みを融合した国際共同研究となる。
共同研究の概要
共同研究では、UMSが有する養殖・魚類生理・免疫分野の研究基盤を活用し、微細藻類由来素材を用いた飼料の影響について、多角的な評価を実施する。具体的には、免疫機能の向上および飼料効率改善に着目し、成長指標、生理状態などの観点から総合的に検証を行い、水産養殖における機能性飼料の可能性を探る。
研究の実施にあたっては、ユーグレナが有する飼料事業の知見や海外展開戦略、ならびに日本国内における微細藻類の飼料研究の実績を活かした技術的・戦略的な支援も受けながら推進する。
Euglena Malaysia R&D責任者/ユーグレナ 執行役員研究開発担当の小倉 卓氏は次のようにコメントしている。
「本共同研究を通じて、微細藻類由来素材の新たな価値創出を目指すとともに、水産養殖分野における課題解決に貢献してまいります。UMSとの連携により、科学的根拠に基づく知見を蓄積できることを大変意義深く感じています」
マレーシア・サバ大学(UMS)ボルネオ海洋研究所の所長であるチン・フイフイ准教授は次のようにコメントしている。
「本パートナーシップは、微細藻類バイオテクノロジーと科学研究の応用を通じて養殖イノベーションを推進するという共通の取り組みを反映するものです。私たちは、この連携が持続可能な養殖、食料安全保障、そしてブルーエコノミーの発展に向けて有意義な成果をもたらすと確信しています」
今後の展望
共同研究を通じて得られる知見をもとに、アジア地域における水産養殖の高度化および持続可能性の向上に貢献することを目指す。将来的には、科学的根拠に基づく機能性飼料の開発や社会実装も視野に入れている。
また、この研究は、ユーグレナアグリ事業における養殖用機能性飼料の開発強化に直結する取り組みであり、研究で得られた成果は、ユーグレナグループとしての飼料事業の海外展開を見据えた基盤データとしても活用されることが期待される。
■Euglena Malaysiaについて
Euglena Malaysiaは、微細藻類に関する研究開発およびその産業利用を推進する企業であり、ユーグレナグループの一員として、食品、飼料、バイオ燃料など幅広い分野での応用を展開している。
■Universiti Malaysia Sabahについて
UMSは世界有数の海洋生物多様性を有するボルネオ地域を拠点に、水産養殖や海洋研究を推進するマレーシアの国立大学であり、その研究は東南アジアにおける水産養殖および海洋研究分野において国内外で高い評価を受けている。

