【ガスクロマトグラフ質量分析計】島津製作所、「GCMS-TQ8040 RX」「GCMS-TQ8050 RX」発売

ガスクロマトグラフ質量分析計「GCMS-TQ8040 RX」(左)と「GCMS-TQ8050 RX」(右)

 島津製作所は、2026年7月8日にガスクロマトグラフ質量分析計「GCMS-TQ8040 RX」「GCMS-TQ8050 RX」を発売した。「GCMS-TQ RXシリーズ」の2機種は、業界最高水準の分析性能と多様な分析ニーズに応える柔軟性を兼ね備えたトリプル四重極(TQ)型のガスクロマトグラフ質量分析計。残留農薬やPFAS、ダイオキシンなどの有害物質分析をはじめとした幅広い用途において、多成分一斉分析や高精度な定量・定性分析を支援し、分析の可能性を広げるとともにラボ全体の生産性向上に貢献する。
 ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)は、試料中の揮発性成分を分離し、イオン化した成分ごとの質量を測定して同定・定量する分析装置。大気や水質、土壌などの環境分析や食品安全分析、化学製品や材料の品質管理など、社会の安心安全を支える幅広い分野で利用されている。近年は、規制強化や品質要求の高度化、人手不足を背景に、多成分を迅速かつ高精度に分析するニーズや、分析業務の自動化・効率化への要求が高まっている。
 「GCMS-TQ RXシリーズ」は、2026年3月17日に発売したガスクロマトグラフ「Nexis GC-2060」と組み合わせて使用し、試料導入・分離から検出、データ解析まで一連の工程を担う。マルチモード注入ユニットと同社独自のイオン源を搭載しており、食品中の残留農薬分析や環境中に排出されたダイオキシンやPFASといった有害物質分析、医薬品の原薬分析など多様な分析ニーズに柔軟に対応できる。また、フェムトグラム※レベルの極微量成分検出に対応し、従来比最大25%の感度向上を実現した業界最高水準の高感度性能を提供する。さらに、AIを活用したデータ解析支援機能により、分析品質の向上と作業負荷の低減を両立し、分析ラボのデジタルトランスフォーメーションを加速する。
※ 1000兆分の1グラム
 「GCMS-TQ8040 RX」「GCMS-TQ8050 RX」の特長は次の通り。

  1. 多様な分析ニーズに対応する柔軟性
     マルチモード注入ユニット(MMI)を搭載することで、多様な試料導入法に対応し、規格・ガイドラインに準拠した柔軟な分析ができる。通常は専用機が必要な加熱脱着法に対応しており、食品中の残留農薬分析や香気分析、環境分析など目的に応じた条件設定ができる。独自の断熱技術により高い温度安定性と高速昇温性能を両立し、熱分解しやすい成分や極微量成分について、信頼性の高い分析が可能。冷却も速いため、メンテナンスの待ち時間を従来の40分から5分へ大幅に短縮し、分析効率を高める。加えて、シングルGC-MSとしての性能も兼ね備え、原因物質の特定から定量評価まで1台で幅広い用途に対応できる。
  2. 高感度測定と優れた長期安定性
     GCMS-TQ8050RXには最新のノイズ除去技術と高増幅性能を兼ね備えた新型検出器が搭載されており、極微量成分を高感度に検出し、多成分一斉分析においても高い精度を誇る。安定性に優れたイオン源や従来比5倍以上の寿命を持つフィラメントも備え、長期間にわたり安定した分析性能を維持する。
  3. 分析業務の効率化と自動化
     AIによる波形処理機能「Peakintelligence for GCMS」や、自動メソッド作成機能「Smart MRM+」を搭載。熟練者の解析結果を学習したAIが波形処理を支援し、データ解析に要する時間を従来手法の約4分の1に短縮できる。また、分析条件の作成や変更も効率化し、ラボ全体の生産性を向上させる
     希望販売価格(税込み、システム構成により異なる)
     GCMS-TQ8040 RX:2,854万円~
     GCMS-TQ8050 RX:3,590万円~
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