【ドライファイバーテクノロジー】エプソン、YKKと協働し、独自技術で再生した繊維化素材をファスナー用途に応用

 セイコーエプソン(エプソン)は、独自の繊維化技術「ドライファイバーテクノロジー(DFT)」で古着などから再生した不織布シートについて、YUIMA NAKAZATOとYKKとの協働により、新たにファスナー用テープへ展開し、用途をさらに広げた。同アイテムは、7月8日にパリ・オートクチュール・ウィークで発表されたYUIMA NAKAZATOの最新コレクション「INFERNO」に採用された。

YUIMA NAKAZATOの最新コレクション「INFERNO」に採用されたファスナー
(エプソンのデジタル捺染技術で印刷した不織布シートをテープ部分に使用)

 エプソンはYUIMA NAKAZATOと2022年にパートナーシップを締結し、ファッションデザイナーの中里唯馬氏とともに、環境負荷を低減しながら一人ひとりの多様なニーズに応える高品質で持続可能なファッションの実現を目指し、デジタル捺染技術やDFTを活用したコレクション制作を支援してきた。

 2023年1月より、紙の再生で実用化していたDFTを応用し、さまざまな素材から構成される古着などを繊維化し、新たな不織布シートを生み出す取り組みを開始。YUIMA NAKAZATOは、この不織布シートを加工した衣装作品を継続的にコレクションで発表してきた。さらに、繊維の長さやシートの厚みの最適化、デジタル捺染技術による顔料インクプリントの検証を重ねることで、強度と外観の美しさを両立させ、25年には不織布シートを活用したスニーカーとしてYUIMA NAKAZATOによる商品化が実現した。

 今回の取り組みでは、さらなる用途の可能性を検証するため、初めてファスナー用テープへの応用に挑戦。不織布シートは従来のファスナー用織物テープとは構造が異なるため、既存の製造手法をそのまま適用することが困難であった。そこで、これまでの活動で得られた知見を生かしながらYKKと検討を重ね、ファスナーに求められる強度・柔軟性・厚みの確保に取り組んだ。不織布シートの特性に適した構造設計や加工条件の最適化により、ファスナーの操作性向上を図り、YKK最高級ラインファスナー「EXCELLA®」のコンセプトアイテムとして具現化した。

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