【Packaging】テトラパック、缶に代わる、業界初となる常温保存可能なツナ製品向け紙容器「テトラ・リカルト」発表
テトラパック(スイス・ローザンヌ、社長兼CEO: アドルフォ・オリベ)は2026年6月17日、スペインの大手水産食品メーカーであるJealsa(ジェアルサ)社との協業により、業界初となる常温保存可能なツナ製品向け紙容器を発表した。この新製品は、「テトラ・リカルト(R)紙容器(以下、テトラ・リカルト(R))」を採用した革新的な包装ソリューションであり、2026年5月にスウェーデンで小売業大手Axfood(アックスフード)社を通じて200mL Miniで発売された。今後は世界中の食品メーカーおよびブランドへの展開を予定している。

このソリューションは、テトラパックの食品包装技術と、Jealsa社が長年培ってきた高品質な水産食品の製造ノウハウを組み合わせることで実現した。
従来の缶に代わる紙容器「テトラ・リカルト(R)」は、水産業界において最も確立されたカテゴリーの1つであるツナ製品市場で、食品メーカーに新たな差別化の機会を提供する。世界における常温保存可能なツナ製品市場は、手頃な価格で用途が広く、長期保存が可能なタンパク源への需要拡大を背景に、2030年までに約12%成長し、124億個規模に達すると予測されている※1。
「テトラ・リカルト(R)」は、ブランド各社に対し、コスト競争力と高い拡張性を兼ね備えた包装ソリューションを提供する。すでにスプレッドタイプ、フレークタイプ、シュレッドタイプ、チャンクタイプなど、幅広い常温保存ツナ製品に対応しており、今後は市場ニーズやカテゴリーの進化に合わせて、さらに多様なツナ製品への展開を予定している。
テトラパック容器包装ソリューション担当執行副社長のタチアナ・リセティ氏は次のようにコメントしている。
「これは、長年にわたり大きな変化のなかったツナ製品カテゴリーにおける真の包装イノベーションです。テトラ・リカルト(R)による業界初の常温保存可能なツナ製品向け紙容器を通じて、食品メーカーやブランドに店頭での差別化を図る新たな手段を提供します。これにより、市場シェアの維持・拡大を支援するとともに、コスト競争力と拡張性を備えた生産体制の構築を可能にします。また、従来の缶に代わる新たな選択肢として、製品カテゴリーの進化を後押しし、生産・流通の効率化による持続可能な食品システムの実現にも貢献します」
また、Jealsa社のヘスス・M・アロンソ・エスクリス社長は次のようにコメントしている。
「Jealsa社は、68年にわたる常温保存可能な水産食品事業の歴史の中で、常にイノベーションを追求してきました。本製品の発売は、業界に新たな基準を示すものです。テトラパックとの協業により、同社の革新的な包装技術と、当社が長年培ってきた高品質な水産食品づくりのノウハウを融合し、市場に新たな価値をもたらす包装ソリューションを提供することができました。私たちは、変化する消費者ニーズに応えるソリューションを実現しています。スウェーデンでの発売が成功を収めたことに加え、市場からも力強い反響が得られています。今後、より利便性が高く、現代のライフスタイルに適した持続可能な製品への需要が高まる中で、この勢いはさらに拡大していくものと確信しています」
「テトラ・リカルト(R)」の機能面と環境面
「テトラ・リカルト(R)」は、持ちやすく扱いやすいうえ、省スペースで積み重ねて保管できるなど、利便性にも優れている。こうした特長は消費者からも高く評価されており、消費者調査では80%以上が「テトラ・リカルト(R)入りのツナ製品を購入したい」と回答し、58%が既存のツナ製品の包装よりも「テトラ・リカルト(R)を好む」と回答している※2。
また、「テトラ・リカルト(R)」は、環境面でも大きな利点を備えている。同カテゴリーの包装材の中で最も低いカーボンフットプリントを実現しており、スチール缶と比較して85%、ガラス瓶と比較して83%低いCO2排出量となっている※3。これは100万個規模で換算すると、スチール缶と比較して約2万1000トンのCO2排出量削減効果に相当する※4。さらに、同容器には最大71%のFSC(TM)認証材が使用されており、適切に管理された再生可能な森林資源から調達されている。
進化するカテゴリーに対応する新たな包装形態
長年にわたり丸型缶が主流であったツナ製品カテゴリーにおいて、「テトラ・リカルト(R)」の特徴的な形状は、店頭で高い視認性を実現する。広くフラットな印刷面を活用することで、ブランド訴求や製品情報をより効果的に伝えることができる。また、コンパクトな紙容器形状により、商品を無駄なく陳列できるため、売り場スペースを効率的に活用できるほか、棚1m当たりにより多くの商品を陳列することが可能。さらに、高い耐久性と直方体形状により、倉庫保管や物流の効率化に加え、EC事業者にとってはピッキングや梱包がしやすく、Eコマースや宅配サービス、ミールキット用途にも適している。オンライン上でも店頭と同様に商品の特長を効果的に訴求できる包装ソリューションと言える。
スウェーデンでの発売成功は、テトラパックとJealsa社の協業を通じて、包装イノベーションが長い歴史を持つ市場カテゴリーに新たな変革をもたらし、変化する消費者ニーズに応えられることを示している。Jealsa社は今後、自社ブランドである「Rianxeira(リアンシェイラ)」「Mare Aperto(マーレ・アぺルト)」「Robinson Crusoe(ロビンソン・クルーソー)」に加え、他社ブランド向けにも「テトラ・リカルト(R)」を採用したさまざまな製品を展開していく予定。利便性が高く、タンパク質を手軽に摂取できる食品への需要が高まる中、常温保存可能なツナ製品市場も進化を続けている。テトラパックの革新的な包装ソリューションである「テトラ・リカルト(R)」は、こうした市場の変化に対応するものであり、食品メーカーに缶以外の新たな選択肢を提供し、製品カテゴリーのさらなる発展やブランドの差別化を支援するとともに、より持続可能な食品システムの実現に貢献する。
日本国内で「テトラ・リカルト(R)」の製品開発・評価が可能

静岡県御殿場市にある日本テトラパックの御殿場テクニカルセンター内のプロダクトディベロップメントセンター(PDC)では、「テトラ・リカルト(R)」製品向けのテスト設備を完備している。PDCでは、缶やパウチなどの容器から「テトラ・リカルト(R)」へ切り替えた場合の品質評価に加え、容器特性を活かした製品開発を迅速かつ手軽に行うことができる。食品メーカーは、自社製品への適用性を評価しながら、市場投入に向けた製品開発・評価を進めることができる。
■Jealsa社について
Jealsa社は、1958年にヘスス・アロンソ・フェルナンデス氏によって設立されたスペインのファミリー企業。創業当初はツナや魚介類の缶詰の製造・販売を主力事業としていたが、68年にわたる歴史の中で数々の発展を遂げてきた。イノベーションの推進と事業の多角化により、現在では同分野を代表する世界有数の食品メーカーへと成長している。現在、同社は「食品事業」「資源有効活用事業」「エネルギー事業」の3つの部門を中心に事業を展開している。
※1 参照:テトラパック「常温保存ツナ製品市場調査」(Meticulous Researchに委託、2025年)
※2 参照:テトラパック「世界の常温保存ツナ市場評価調査」(2025年10月) 欧州市場における飲料および液体食品向けテトラパック(R)紙容器と代替包装システムの比較ライフサイクルアセスメント(LCA)
※3 参照:テトラパック「欧州市場における飲料および液体食品向けテトラパック(R)紙容器と代替包装システムの比較ライフサイクルアセスメント(LCA)」(2020年)
※4 参照:テトラパック「欧州市場における飲料および液体食品向けテトラパック(R)紙容器と代替包装システムの比較ライフサイクルアセスメント(LCA)」(2020年)

