【光量子コンピュータ】島津製作所、CVCファンドを通じてOptQCに出資
島津製作所は、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「Shimadzu Future Innovation Fund」(以下、Shimadzu FIF)を通じて、OptQCに出資した。同社は「光量子コンピュータ」を開発する東京大学発のスタートアップ企業。島津製作所は長年、分光光度計をはじめとする分析計測機器やレーザー光源の開発を手掛けてきた。2025年3月には世界で初めてストロンチウム光格子時計「Aetherclock OC020」を発売するなど、光関連技術の知見を培っている。今回の出資は、量子技術分野への島津製作所初の出資となる。
量子コンピュータは、量子力学の原理を利用した次世代の情報処理技術。スーパーコンピュータでも膨大な時間を要する複雑な計算を高速で実行でき、創薬や新材料開発、半導体などでの活用が期待されている。量子コンピュータには超伝導方式やイオントラップ方式、光方式などの様々な方式があるが、現時点では標準的な技術は確立されておらず世界的に開発競争が激化している。日本政府も「戦略17分野」の一つとして量子技術の振興を図っている。
OptQCは、東京大学大学院工学系研究科の古澤明教授らが確立した「光方式」の量子コンピュータである「光量子コンピュータ」を開発している。特長は、計算に用いる「量子ビット」を増やしても装置が巨大化しない点にある。また、極低温の冷却が必要な超伝導方式などとは異なり、光方式は常温・常圧で稼働するため、消費エネルギーを抑えられる。同社の「光量子コンピュータ」は2025年に新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトに採択され、2026年7月には産業技術総合研究所に初号機が設置された。
<OptQCの概要>
代表者 :代表取締役CEO 高瀬 寛
所在地 :東京都豊島区西池袋3-28-13 IT tower TOKYO 15階
事業内容 :光量子コンピュータの研究・開発・提供
設立 :2024年9月
<Shimadzu FIFの概要>
正式名称 :Shimadzu Future Innovation投資事業有限責任組合
設立 :2023年4月
運用総額 :50億円
運用期間 :10年間
対象ステージ:シード・アーリーを中心に、成長フェーズにあるミドル以降にも対応
投資領域 :ヘルスケア、GX(グリーントランスフォーメーション)、マテリアル、インダストリー
無限責任組合員: グローバル・ブレイン
有限責任組合員: 島津製作所


