【次世代半導体パッケージング用材料】太陽ホールディングス、「FPIMシリーズ」、12インチウエハー上でCD700nmの3層RDL形成に成功
太陽ホールディングスは、2026年9月10日(木)に、ヘルシンキ(フィンランド)にて開催されている「The 11th IEEE Electronics System-Integration Technology Conference(IEEE ESTC 2026)」にて、次世代半導体パッケージング用材料である、デュアルダマシンプロセス向け微細ピッチRDL※1ネガ型i線感光性絶縁材料「FPIMシリーズ」に関し、論文を発表した。
論文は、世界最大級の半導体研究機関であるimecとの共著論文となる。RDLは、より効率的な電気接続のため半導体パッケージングの最先端構造において重要な技術であり、現在は主にセミアディティブプロセス(SAP)※2で製造されている。imecは今後、微細配線を追求する中で、配線間隔1.6μm以下の形成においてはデュアルダマシンプロセス※3が必須になると提唱。そこで太陽ホールディングスは、デュアルダマシンプロセス向け微細ピッチRDL次世代材料として本材料を開発し、2022年10月よりimecと共同研究を開始した。2025年11月には、12インチウエハー上でのCD※4 1.6μmの3層RDL形成に関する共著論文を発表している。
今回、本材料を用いて12インチウエハー上にRDL3層構造を形成し、評価をした。その結果、各配線及びビアの両方で、CD700nmと目標寸法を達成した。また、CD700nmのメタル1層(M1)における、リーク電流及び抵抗の電気特性の評価結果も良好であった。今回のimecとの共同研究による成果として、本材料は、優れた電気特性と、高解像性を有し、CMPプロセス※5に適応できる品質を持つ材料であることが確認できた。これは、将来のサブミクロンクラスのRDL設計ルールへの発展を見据えた、次世代アドバンスドパッケージ向けインターコネクト技術の重要な結果となる。
今後は、ウエハー上の配線間隔CD500nm以下のRDL形成の実現を目指すとともに、電気特性及び信頼性の長期性能の検証を続け、AI半導体の更なる高性能化など、半導体パッケージング分野の成長に貢献する材料の開発を継続していく。また、本材料は、2025年よりR&D用途として少量サンプルの出荷を開始している。
※1 RDL(再配線層)は、半導体チップ表面に形成される、電気配線を再分配するための層
※2 全体に薄いシード層を形成後、配線部分を電解めっきにてパターン形成する方法
※3 絶縁膜上に配線部分の溝を形成し、スパッタ、CVD、電解めっきなどで溝を埋め込みパターンを形成する方法
※4 CD(クリティカルディメンション)は、微細なパターン寸法のこと
※5 CMPプロセス(化学機械平坦化/研磨)は、半導体製造でウエハー表面を化学的・機械的に平坦化する工程
学会情報・発表詳細
学会名:The 11th IEEE Electronics System-Integration Technology Conference
開催場所:ヘルシンキ(フィンランド)
開催期間:2026年9月9日(水)~11日(金)
発表セッション:MIP 1: Dielectric and Glass Materials for Advanced Substrates
共著論文タイトル:A Novel i-Line Photosensitive Dielectric Material Enabling 700 nm Polymer Damascene RDL for Advanced Packaging
関連リンク:https://www.estc-conference.net/
imecと太陽ホールディングスの連携について
imecは、ベルギーに本部を置く最先端半導体技術分野における世界有数の研究・イノベーション拠点。世界中の大学や企業と連携するオープンイノベーションを推進し、半導体最先端技術の開発に貢献している。imecと太陽ホールディングスは、2022年10月に次世代半導体パッケージング用材料である、ダマシンプロセス向け微細ピッチRDLネガ型感光性絶縁材料の共同研究を開始した。太陽ホールディングスは、2024年11月よりimecへ駐在員を派遣するなど、より円滑に連携が取れる環境を整え、日々、半導体先端材料の研究開発を行っている。2025年11月にはRDL材料「FPIMシリーズ」による12インチウエハー上で配線間隔CD1.6μm及びビアCD2μmの達成を発表するなどの成果を出している。




