【フィルム基材のリサイクル】第一工業製薬、高密着&着色低減可能な水系プライマー開発
第一工業製薬は、光学機能性フィルムのプライマーに求められる高い密着性と高温加熱後の着色低減を両立した水系ウレタンプライマー(接着剤)「F-2865D」を開発した。フィルム基材の資源環境に貢献する材料として提案を進める。
スマートフォンやテレビなどに使用されるフラットパネルディスプレイ(FPD)には光学機能性フィルムが用いられている。同フィルムには耐摩耗性や反射防止、輝度向上などの高機能化が求められるほか、環境対応の観点からリサイクル性の向上も重要な課題となっている。
「スーパーフレックス」シリーズは、高い透明性、密着性、耐ブロッキング性を備えたアニオン性水系ウレタン樹脂で、光学機能性フィルム向けプライマーとして使用されている。
今回開発したF-2865Dは、従来品と同等の高い密着性を維持しながら、耐熱着色性に優れ、加熱後の着色を低減できることを確認済。これにより、プライマー塗工フィルムの熱溶融リサイクル後の外観品質維持に貢献し、フィルムメーカーの資源循環や再資源化の取り組みを支援する。

※1 耐熱着色性評価(加熱後のフィルム外観比較)
初期:80℃×6時間+120℃×30分 乾燥処理、硬化膜を作製
耐熱試験後:初期の硬化膜に280℃×5分の熱処理

※2 クロスカット試験(100マス試験)による評価結果
100マス中92マスが保持されており、良好な密着性を示す

電子・情報研究部 デバイス材料研究グループの藤原早季子氏は、「当社は長年培った水系ウレタン樹脂設計技術を活かし、光学機能性フィルム向けプライマーを開発しています。F-2865Dは、フィルムの高機能化や資源循環への対応を見据え、樹脂組成を最適化することで、高い密着性と高温加熱後の着色低減を両立した水系ウレタンプライマーです。今後もフィルム品質向上と資源循環に貢献してまいります」とコメントしている。

