【バイオ原料】NOROOホールディングス、韓国政府の大規模プロジェクトにより、「3-HP」実用化に向け大きく前進

 総合化学グループのNOROO(ノルー)ホールディングス(本社:韓国ソウル)は、韓国の政府機関である「韓国産業技術企画評価院(KEIT)」が主管する「バイオ由来高分子市場活性化のための原料生産および製品高付加価値化技術開発」事業の最終遂行機関に選定された。これにより、次世代バイオ由来のプラットフォーム物質「3-HP(3-ヒドロキシプロピオン酸)」の開発を通じた、グローバル産業バイオ市場への進出を大幅に加速する。

3HP反応期(リアクター)の様子(画像提供:NOROOホールディングス)

3-HP(3-ヒドロキシプロピオン酸)とは
 「3-HP」は、米国エネルギー省(DOE)が選定した「世界で最も価値のある12大バイオプラットフォーム物質」の1つ。化粧品から工業用コーティング剤、環境配慮型プラスチックまで、多様な高付加価値製品への転換が可能なコア中間体。従来の石油由来原料に代わる持続可能な選択肢として、カーボンニュートラル時代における「ホワイトバイオテクノロジー」産業の基盤素材として位置づけられている。
プロジェクトの主な目標
 韓国政府の全面的な支援のもと、NOROOホールディングスは中核プログラムである「廃棄バイオマスを活用した3-HPの大量生産実証」を主導する。同社は原料調達やプロセスの最適化から、パイロット規模の生産、商用化に至るバリューチェーン全体を統括する。
1.バイオ由来アクリル酸ベースの高分子素材の開発
2.農業および産業廃棄バイオマスを活用した3-HPの大量生産実証、およびスケールアップ
3.3-HPの触媒変換反応によるバイオアクリル酸合成の実証
 同プロジェクトの最大の強みは、有力な研究機関やパートナーを結集した、強固な「産学研コンソーシアム」の構築にある。この統合された枠組みにより、基礎科学研究から高度なプロセスエンジニアリング、そして川下製品の商用化にいたるシームレスなイノベーションが可能となる。
 また、この取り組みはNOROOグループの中核事業(特に化学・コーティング部門)間で強力なシナジーを創出することが期待されている。3-HP由来の素材を自動車用コーティング、工業用塗料、建築用仕上げ材に組み込むことで、急速に拡大する環境配慮型・高機能素材市場における競争力を確固たるものにすることを目指す
 NOROOホールディングスの関係者は、「今回の政府国策課題への選定は、当社の産業バイオテクノロジー部門にとって極めて重要な転換点となります。これは、長年にわたる『研究(Research)』フェーズから、パイロットプラントへの大規模な投資に支えられた、本格的な『開発(Development)』および商用化フェーズへの確実な移行を意味します」と強調した。
 同社はさらに、「産業通商資源部がこのような開発志向のプロジェクトを主導していることは、産業用バイオ素材のインフラ拡大に対する国家の強い意志の表れです。NOROOホールディングスはこのグリーンな転換を牽引し、次世代化学代替素材の環境的持続可能性と経済的実現性の双方を証明していきます」と付け加えた。
 なお、NOROOグループの専任バイオ研究機関である「ノルーバイオ融合研究所」は、過去10年以上にわたり、3-HP生産のための微生物株のエンジニアリングおよびバイオ合成技術の高度化に注力してきた。同研究所はすでに5トン規模の実証施設の構築を完了し、3-HPの生産実証に成功している。さらに、3-HP誘導体のEU REACH登録を完了し、28日間のサイクルにおける99%の生分解性を検証済み。これらの成果は、迅速な商用化とグローバル市場への本格参入に向けた強固な基盤となっている。

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