【次世代食品開発】島津製作所、Shimadzu Future Innovation Fundを通じKinishに出資

 島津製作所は、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「Shimadzu Future Innovation Fund」を通じて、Kinish(東京都渋谷区、以下、Kinish:キニッシュ)に出資した。Kinishは、植物分子農業(Plant Molecular Farming)技術※1を活用し、次世代乳製品を開発するフードテックスタートアップ。同社は、コメ由来のアイスクリーム「The Rice Creamery」(ザ・ライスクリーマリー)※2を販売するとともに、乳タンパク質(カゼイン)をイネに発現させる技術の研究開発に取り組んでいる。将来的には、同技術で生産したコメを活用したアイスクリーム、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品の実現を目指している。
 世界的な人口増加や気候変動を背景に、持続可能な食料生産と安定供給が社会課題となっている。代替乳製品市場は拡大しているものの、植物由来製品は味や風味の面で改善の余地がある。Kinishは持続可能性とおいしさの両立に向けて、植物分子農業技術と植物工場技術を組み合わせた独自のイネの研究開発を進めている。研究に用いている矮性(わいせい)イネは高さ約20cmで、多段式の垂直栽培に適しており、高効率な生産が可能。また同社は、研究段階においてイネで乳タンパク質(カゼイン)の発現に成功しており、植物由来でありながら乳製品に近い食べ応えを持つ食品の製品化に向けて、開発を進めている。
 島津製作所は、長年にわたり食品、ライフサイエンス、環境分野において分析計測技術を提供してきた。今回の出資を通じて、Kinishの研究開発を支援するとともに、原料・製品・栽培環境の分析評価や品質管理手法の高度化、植物工場における計測技術活用などで協業し、持続可能な食料生産に貢献していく。
※1 植物を「工場」として利用し、医薬品や食品成分、タンパク質などの有用物質を生産する技術
※2 現在販売中の「The Rice Creamery」は国産の一般的な米を原料としており、研究開発中の乳タンパク質を発現させたイネは使用していない。

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